平成21年東京六大学野球秋季リーグ 慶法戦 一回戦 観戦記後編


さて、早速続きです。
8回の表からは、期待の新人福谷君です。
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ストレートは常時142-145km/hで、見た感じ重そうな球です。先頭打者の和泉君をショートゴロで無難に打ち取るも、2-3からカットで3球粘られ9球投げることに。
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これはきっと、次打者に球筋を教えるために和泉君は粘っていたんでしょうね。横浜高校出身らしい、そつのないプレーです。
そして続く多木君は初球を引っぱたきます。センターへの大飛球でしたが、伊藤君がなんとか追いつき2アウト。
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続く松本雅君への初球、初めて変化球を投げるものの、外れてボール。そして続いて投げる球はやはりストレート。それを狙い澄ましていた松本雅君は、これまた引っぱたき文句なしの本塁打を放ちます。
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続く石川君には2球ボールが続いた後、デッドボール。まあ、これも1年生らしくて好感が持てます。あれだけ負けん気が強そうな感じで、打者に向かっていく姿勢は大事な事であり、これを良い経験として次に繋げて欲しいですね。
ただ、これはただ松本雅君が本塁打を打ち、福谷君が自滅したわけでは無いと思います。和泉君から始まる攻略の仕方が上手かったのだと思います。和泉君-球筋を見せる、多木君-ストレートを読んで思い切って振っていき、凡退しても次の打者にストレート以外の球で入りたくなるようなスイングをする、松本雅君-変化球を見切った上で、ストレートに狙いを絞るといった一連の流れだと感じました。
ここで交代するは、春にブレークした小室君です。ここはなんとしても抑えて貰いたいところでしたが、最初の投球練習を見ると、いかにも入れ込んでいる感じが・・・。思わず「もっとゆっくり」とか「タメを作ろう」と声に出して言ってしまいました。
そして実際に打者に対する時は、春の良いイメージの小室君のフォームでした。
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続く代打の成田君は2球目を打ち上げレフトフライ。
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小室君がホッとした表情でベンチに戻ってきます。
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8回裏の攻撃前には、3番から始まる好打順と言うこともあり、漆畑君を中心に円陣が組まれます。
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しかし、三者凡退。9回表の法政の攻撃となります。
ここで先頭の廣本君が2-3まで粘り、フォアボールを選びます。ここで代走に出た中尾君が、プレッシャーをかけてきます。
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続く喜多君はさすがに2点差のため、送ることはしません。小室君もテンポ良く2-0と追い込みますが、続く3球目、ボールを置きに行ったところ、12塁間を破られるライト前ヒットで無死12塁となります。春もそうでしたけど、置きに行く、突っ込んでしまう、左足に体重が乗らない時に打たれてしまうことがありますね。
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無死12塁となれば、この2者が帰れば同点。ここで長﨑君がマウンドに行き、小室君と打合せ。
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終えてホームに戻る長﨑君ですが、とてもいい顔をしていますね。後で書きますが、今日の長﨑君は本当に良かったと思います。
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ここで法政は佐々木君に替えて代打大八木君。彼は1打数1安打1四球と当たっていたので、明らかにバント要員か?と思ったのですが、体格がかなりいい!どっちかなと思いましたが、バットを短く持ったので、やっぱりバントだと。1塁手小野寺君もダッシュします!
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声を張り上げながらダッシュしていました!これもプレッシャーをかける一つの方法なんでしょうね。ちょっとした工夫がいいです。もっと思い切ってダッシュしてみても良かったかも知れませんが、2者帰ったところでまだ同点。そこまでリスクを冒すこともないですからね。
ここで相場監督がマウンドに行き、3者で相談。
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戻り際に外野に向かって、腕を大きく手前に振ります。すなわち、もっと前進だ!と。結果、かなり前進守備となりました。
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緊張の高まる中、上野君に替えて代打加治屋君。両チームの意地がぶつかり合います。
そんな場面でついに出た!必殺の慶應スペシャルです。カメラで余り追い切れてはいないのですが・・・。
小室君が投じた初球、低めを意識したボールは
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右打者の加治屋君から見て外角に外れたショートバウンドのボールとなります。
キャッチャー長﨑君がそれを少々1塁ベンチ側に弾きます。ボールを追いかける長﨑君。しかしそれほど弾いていないこともあり3塁ランナーの中尾君は中間位置で様子を見ます。
小室君もそんな様子を見ながら懸命にと言うよりは、少々小走りのような感じで本塁へ。
ところがボールを追いかけるのに夢中な長﨑君は捕るやいなや誰もいない本塁に送球!
当然ボールは逸れます。これを見た中尾君は一気に本塁めがけてダッシュ!
ところがいい位置にバックアップ体制を取っていた漆畑君、送球をそのまま捕り本塁へ送球。この時は小室君は本塁にいるのでしっかり捕り、中尾君はタッチアウト!そうなんです。これはきっと法政に仕掛けた罠に違いありません・・・。
そして2塁ランナーを刺そうと今度は小室君が3塁に送球!
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しかしこれまた逸れます。でも2塁ランナーは走らず。そう、その後に今度は途中から守備に入っていた青山君がしっかりとバックアップをしており、捕球していたからです。惜しい!今度は引っかからなかったか・・・。
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かなり好意的に状況を見ましたが[E:coldsweats01]、そうであったとしたら大したものです。
そういった訳で、2死3塁となりました。ここからは、小室君も体重の乗った良い球を投げ込みます。
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そして最後はファーストゴロに打ち取り、塾野球部が法政に4-2で勝ちました!
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小野寺君の小さなガッツポーズに、その想いの強さを感じました。
整列し、挨拶をした後、スタンドに来てくれた選手たちです。2回戦も頼むぞ~!
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そして中林君と山本君がヒーローインタビューを受けていました。いい顔をしていますね。
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さて、この試合を見ていた感じたことは結構文中にも書いたのですが、一応書いて見ます。
1)中林君、ナイスピッチングでした。直球のスピードにはそれほどこだわらず、キレとコースで勝負している感じがありました。そして何よりも春は責任感の塊みたいな感じで投げていましたが、今日は良い意味で遊ぶことが出来ているように見えました。7回に1点を失ったものの、危なげない投球だった中林君。いつもはシーズンが変わると体格の変化に感心させられていましたが、今回はメンタル面の変化に感心していました。
2)リリーフ陣の整備も進んできたようですね。福谷君の気持ちの強さと直球の力にかけて、抑え投手にしていきたいという考えは素晴らしいと思います。ただ見ていると、まだ1年生らしい部分も。これからの課題としては見せ球でもいいので、ストライクが取れる変化球を何か一つ見に付けることですね。また、小室君をクローザーとして起用するのもいいですね。なんとなく鹿取さんを思い出しました。気持ちの強さ、コントロールの良さ、球のスピード。どれもリリーフとしての素質を感じます。今シーズンは福谷君・小室君のダブルストッパーというのもいいですね。そういえば中林君が最優秀防御率を争っていた2年生の頃は、相澤君がストッパーとして活躍していました。中林君にとっても後がしっかりしていると思える形の方が良いような気がします。
3)長﨑君、素晴らしかったです。これを書こうとして、9月のフルタの方程式の記事を書いていないことに気付いたのですが、その中で古田さんは盗塁時の2塁送球について「とにかくコントロールが一番大事。遠くに投げようとするのではなく、低い球でちょど2塁の選手がベースよりちょっと1塁寄りの低い位置で捕球出来るボールを投げることを意識する」とやっていましたが、今日の長﨑君はまさにそういったボールを投げるように意識していました。7回のピンチもあの2塁送球がどれほど効果的だったことか!またバントもしっかりと決めていましたし、リードでもいろいろな工夫、投手とのコミュニケーションと本当によく考えて野球をしているなあといった印象でした。掲載した写真の中で、小室君との打合せを終えてホームに戻る時のものがありましたが、その時の表情の精悍さは本当に印象に残りました。今後の試合での益々の活躍を期待しています。
4)打撃陣も、いろいろと意図を持ってやろうとしていることが感じました。右打ち、カットなどです。そしてフルスイングをする時はフルスイング。山本君のホームランはまさにそういったところから出たモノだと思います。ただし、もう少し粘り強さも必要かと。昨日の攻撃は3回裏2死からしか見ていませんが、フルカウントにしたのは1回もありません。勿論相手の投手のコントロールが良かったからとも言えますが、1打者あたり平均で3.2球しか投げさせていません。こういったところで、じっくり相手を攻略する上でも打席で粘る技術も時には必要だと思うのです。中盤以降7回を除いてチャンスが作れなかった一つの要因だとも思っています。
5)バントは相変わらずヒヤヒヤしますね。とにかく体付近でバットを引いて打つのではなく、とにかく体より前で、
芯を外した位置で打つようにして欲しいですね。これはセーフティバントにおいても同じ事が言えると思います。
6)勝ちはしたもののさすが!法政といった部分も見えました。その最たるモノが、カットの技術。何度効果的に粘られたことか・・・。走塁も9回を除きソツがないですし、やはり強いチームだなと感じました。2回戦も油断せず、頑張って欲しいですね。
7)今日のヒーローインタビューをしていたアナウンサー、とても一生懸命に取材していたんですね。ヒーローインタビューの時ですが、結構書き込まれたスコアブックを元に話しています。学生野球に取材に来る人は、プロと比べ総じて勉強熱心なような気がします。まったく関係ない話しとなってしまいましたが、アナウンサーの彼もこれから更に頑張って欲しいですね。
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今日はこれから茨城に迎えに行かねばならんので、残念ながら今日の試合を観戦することは出来ません。でもこの試合のような取り組み方をした上で、いつ何時も平常心で、そして工夫を凝らして戦えば、自ずと良い結果が出ることでしょう。それを信じて、今日は朗報を待ちたいと思います。頑張れ!塾野球部。


「平成21年東京六大学野球秋季リーグ 慶法戦 一回戦 観戦記後編」に6件のコメントがあります

  1. バントが相変わらず下手。
    積極策がお得。
    小野寺君、送りバントに相変わらず
    悩んで失敗。
    しかし9回ノースリーからタイムリー
    2塁打。
    ヒットエンドランが決まってます。
    スクイズ、送りバントは
    プレッシャーがかかっているみたい・・・
    伊藤君とうとう敬遠されました。
    そのあと小野寺君、バントは1度失敗。
    打つとタイムリー。
    小室君調子が戻ってきたので、
    これからは中林君に無理をさせなくて
    よさそうです。

  2. ○…連投の経験は豊富だが、連投での連勝は初めてとなった慶大の中林。がけっぷちにあったチームを救い、勝利の瞬間にガッツポーズも出て、今季限りで退任する相場監督を「中林の投球がすべて」と喜ばせた。丁寧に低めを突き、前日も7回1失点と好投。投手の台所事情もあって、法大戦の前に相場監督から「2連投、3連投もしてもらう」と告げられていた。2勝のみだった春から復調し、期待に応えた中林は「(残り3カードで)6連勝する」と意気込んだ。
    毎日新聞です

  3. 初戦を見ていて管理人さんと同じように思いましたが、各打者、ほんとカットができない。
    臭い球をカットして球数投げさせつつ、失投や四球を待てる打者が出てきて欲しい。
    逆にいうとバヤシはよくそうやって粘られる。
    ノムさんの言う弱者の野球をもっと徹底して欲しい。
    そういう意味では、第二試合で見た早稲田の外野手の川西くんなんか、塾ではレギュラーかも。よく粘っていました。
    小島宏輝くんが初球スクイズをミスって川西くんに代わった時は驚きましたが。

  4. 9回表の「慶應スペシャル」は、何だか本当におかしかったですね。
    私は中継を録画していて後で見たのですが、この場面、アナウンサーが「いろいろなことが起こりました!」と述べたのが、笑いのツボに入ってしまって、思わず吹いてしまいました。
    こんなこともあるんですねぇ。
    法政の側からしたら、唖然呆然だったでしょうね。
    それにしても、あの体勢で投げてもボールを逸らさなかった漆畑君はさすがでしたね。
    本塁が間に合ったのは、彼だったからこそ、ではなかったでしょうか。
    それと、漆畑君って、本当にバントも上手ですね。塾高の時からそうだったけど…

  5. 文武両道さん
    コメントありがとうございます。
    第2回戦は、積極策がすごかったですね!と言っても常に送らず打っていくという意味ではありません。愚直なくらいにファーストストライクを狙って振っていくという点です。人、チームにはそれぞれ性格がありますから、追い込まれてから粘るよりは、積極性を持って振っていく方が合っているのかも知れませんね。
    ご紹介頂いた記事の方、意気込みはわかりますが春も同じようなことを言って、結果自縛状態になったのを思い出します。監督もエースも根がとても真面目なので、なんとしてでも約束した形で成し遂げるのだ!というところがあるように感じます。エンジョイベースボールですから、もう少し遊びの部分を持って、融通無碍に取り組んでいって欲しいような気がしました。

  6. げんきさん
    コメントありがとうございます。
    そうですね、カットが出来るとバッティングの幅が広がりますからね。是非とも練習して貰いたいですね。
    それにしても記事にも書きましたが、第2回戦での塾野球部のバッティングは違った意味ですごかったです。あそこまで思い切れるのはある意味挑戦者だから。東大戦でどうするかが、リトマス試験紙となるような気がしますね。

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