平成22年の塾野球部 その① 背番号50の涙


いろいろな事があった、今季の東京六大学野球リーグ戦における塾野球部。その中で印象的なシーンをしばらくご紹介していこうかなと思います。
1回目は「背番号50の涙」と題してご紹介させて頂きます。
多くの人々がコメントやブログで感動した!と話していた秋の優勝決定戦での8回裏の攻撃。
勿論選手のみなさんの頑張りがあったからこそなのですが、私は3塁コーチの田村陽太郎くんにも注目していました。
8回表は、まず先頭の宮本くんがサードゴロエラーで出塁します。続く山口くんの内野ゴロの間に宮本くんはセカンドへ進み1死2塁。ここで松本くんが齋藤君のノーヒットノーランの夢を打ち砕く意地のレフト前ヒットを放ちます。ここで、3塁コーチの田村くんは俊足の宮本くんをサードで止めます。
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これで1死13塁となったのですが、この判断は素晴らしいと思いました。ここでは7点差とだいぶ差が開いてしまった中で、塁上にランナーを賑わせてじわりじわりと相手にプレッシャーをかけることが大事だと思いました。仮にホームに突っ込ませて1点入ったとしても、1-7の1死1塁となり、相手にとってはピンチが通り過ぎただけになるからです。
そしてベンチも動き、相手にプレッシャーを与えるため新谷君を松本君の代走に出します。
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続くバッターはこの4年間ケガとの戦いだった奥橋くん。彼がしぶとくライト前に落ちるヒットを放ちます。ここでようやく1点を返し、1塁ランナーの新谷くんは猛然と3塁を陥れます。この時の50番の動きにご注目ください。
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しっかりと三塁手とベースを挟んで反対側に立ち、
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大きな動作で滑り込みを指示しています。これなら、新谷くんも安心して滑り込めた事でしょう。
そしてまたもや1死13塁のチャンスで渕上君がレフト寄りのセンター前ヒット。ここで奥橋くんと田村くんはギャンブルに出て3塁に突っ込ませます。これは相手に対してプレッシャーをかけ続けるという観点からも、十分に頷ける策だと思います。早稲田の守備陣もそこは抜かりなく、バックホームせずサードに送球します!この時、自分も3塁ベース付近の攻防を、無我夢中になって震える指でシャッターを押し続けました。
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このときはまだ一番ボールが見えやすいところで田村くんは身構えています。
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そして三塁手の位置を確認して、反対側に移り始め
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ホーム寄りに思い切って滑り込め!と奥橋くんにわかりやすいように大きな動作で指示を出し、
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相手の送球の行方に目を凝らし、
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少々送球が逸れたのですが、その行方を冷静に見て慌てることなく奥橋くんを三塁に止めた。
これは本当に素晴らしいプレーと判断だったと思います。更に渕上君もこの間に2塁に到達し、2-7でまだ23塁とチャンス(早稲田から見ればピンチ)を継続させることが出来ました。位置取りと言い、判断と言い、熱情と言い、本当に素晴らしかったと思います。
さらに続く湯本くんもセンター前ヒットでつなぎ、またもや渕上くんをサードで止めます。プレッシャーは続きます。
(この時、実は錬くんがすごい形相でブルペンにいた伊場くんを呼びに行ったので、そっちにレンズを向けていたら、積極的に湯本くんが打ってでたのでその瞬間を撮る事が出来ませんでした[E:sweat01])
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その後、投手の金子君を打席に送り初球スクイズを失敗した後、伊場君に替え粘った挙げ句死球。本人は大変不服そうでしたが、チャンスはつながり、伊藤君の2点タイムリースリーベースが飛び出すわけです。これにしても打球判断としっかりとした指示があったからこその三塁打だったと思います。この時の伊藤君の雄叫びと田村くんの両手握手(?)は総毛立ちましたね。
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この回の田村くんのサードコーチぶりは正に4年生の集大成として、完璧なものを見せてくれたと思って、そちらを考えてもまた心が打ち震えていました。しかも3万6千人の大観衆が見守り、応援する中で。
田村くんは春の優勝したその日、なんと拙ブログにコメントを頂戴し

「個人的には……今日の大ミスを含めまだまだ未熟で判断ミスの多いシーズンとなってしまいました。みんなが歓喜に浸っている中、手放しには喜べない状況で、宴会中も情けなくなっておりました。」

とあくまで上を目指す姿勢と、その熱い気持ちを教えて頂いていたので、きっとそういった心持ちがこの素晴らしいコーチぶりを引き出したんだろうと思っていました。
と思ってご本人にお話しを伺ったところ、

「あの八回の攻撃はたくさんの人に感動したと言っていただけました。実は悔しくて僕は八回には泣き出してしまっておりました。泣き止んだのは湯本のタイムリーヒットが出たあたりです。笑 ですから新谷や奥橋への指示は泣きながら出していたんです。」







え~~~!






なんと、あのスーパーコーチぶりは泣きながらされていたんですか!!
それだけの熱い熱い想いが、あの大逆襲の熱狂を生み出したのでしょうね。こんな素晴らしいサードコーチが今年の塾野球部には、いてくれていたんですね!
あの怒濤の攻撃での田村くんの姿は、きっと忘れないことでしょう[E:catface]


「平成22年の塾野球部 その① 背番号50の涙」に20件のコメントがあります

  1. 松本君のブログといい・・・
    このブログといい・・・
    感動します!
    まだまだ続く!

  2. さすが、50年に一度あるかないかの試合には、素晴らしい見所が満載ですね。続編を期待します。私は野球シーズンがほぼ終わり、冬トレーニング前の繁忙期を迎えております。

  3. 早稲田OBからです。
    「早稲田は明治神宮大会で勝てない。
    4年生は理由は不明だが、いつも気が乗らない。
    今年は死闘の早慶戦で勝たせてもらったので、
    そんな言い訳は慶應に申し訳ない。
    3本柱で必ず制覇する。
    来年は慶應が連覇するだろう。
    野球は何んと言っても投手力。
    今年でさえ強かったのに、
    来年は白村、金子、菊池が加わる。」

  4. 塾(松本くん)のブログにも時々感謝の気持ちが書かれてましたが、入学して、野球部の門を叩いたときはきっと3年後の最後の舞台は選手として立っている夢を持っていたに違いありません。
    http://blog.livedoor.jp/keiobaseball2010/search?q=%E7%94%B0%E6%9D%91
    でも重大な決意をもってコーチに。
    管理人様のブログに田村君がコメントを寄せて以来、ずっと気になる存在になりました。
    塾高の上田監督が『大学でユニフォームを脱ぐヤツが多くて残念』と仰ってます。第一線とはいいませんが、どこかのクラブチームでもいいですからなんだかの形で野球に携わって欲しいと願います。教えることはとても難しいことですし、なかなかできません。それをやっていいたのですから。。ここで終わるのはもったいない!
    ただ、今は本当にお疲れ様でした。4年間通ったグランドに通わなくなった寂しさはあるかと思いますが、たまには他の事で残りの学生生活を楽しんで欲しいと思います。

  5. 野球はオフ…
    中国で伊藤君が頑張っているがな~
    そういえば、日本選手権とも被って(涙)
    よき社会人の大先輩からいいものを沢山吸収してきてください。
    あと、神宮大会行かなきゃ!明日は見に行けないけど…混むんだろうな
    来年は、プロも東京ドームでのF-E戦
    甲子園でのT-F戦でも見に行こうかな♪
    ※ドームの試合はうまくいけば、いい席で観られそうです♪♪

  6. 早稲田OBが早実の活躍を願うのは
    慶應の塾高フアン心理と共通しているようです。
    「白川を使え」という共通の合言葉は、
    最後の最後に白川君登場で早稲田スタンドで
    最高のボルテージになったことでも
    わかります。
    矛盾していますが、
    「早実の子が辞めていくのは残念」
    「慶應と同じように早実ばかりになるのは心配」
    早稲田OBからよく聞きました。

  7. 個人的には、早稲田のHくんがいなかったのは寂しかったですね。
    (HPをみると、名前もない)
    あまり良くない事が一部夕刊紙に載っていたことは知ってましたが。
    1年生から主力でしたし。
    8回のあの場面、斉藤君の降板は仕方がなかったが、私も白川君とのバッテリーを見たかったです。
    あの斉藤君がいたのも彼のおかげですからね。彼も元投手でしたし。
    今回、3試合見ることができたのもあの夏があってこそ。4年越しの決めていた休暇。最高でした。※本来でしたら、まず無理。ごり押しで(汗)

  8. 早稲田を除いて、新体制が発表されてますね。 
    今日は立教が  
    http://bn.mobile.mag2.com/bodyView.do?magId=0001042020
    見られるかな? 
    ただ、マネージャーはまだまだみたいですね。 
    本当に六大学のマネージャーは大変だなと、ロックスの東大のをみていると。   
    おまけ。センバツの21世紀枠もボチボチ決まりだしてますね。もしかしたら、埼玉は…って噂も。

  9. 前の中京大中京の監督が
    「長い間、低迷していたが伊藤、難波で最強になった。
    まさか決勝で負けるとは思っていなかった。
    優勝したチームより強かったから出たら全国制覇していただろう」
    と、おっしゃっていたのを思い出します。
    竹内君はエースだったらしいけれど、
    甲子園では10番をつけていたのは、故障していたからのようです。
    慶應があの優勝チームより強いチームの
    4番とエースを獲得しているのですから、強いのは当たり前!
    来年は高橋君のように、
    ピンチのときはライトからマウンドまで駆けつけることでしょう。

  10. 今日の閉会式終了後、早稲田のボブくんは、マネージャーの福満くんと、スタンドのファンとのリクエストに何回も応えてました。田村くんとは、また違うキャラクターと思いますが、彼らしさがでている最後でした。   今日で今年の野球が終わってしまい寂しいですが、来年のスポニチ大会を楽しみにしてます。
    明日は、塾高ラクビーは、花園行きを掛けた戦いみたいですね。あぁ〜あの曲を思い出すなぁ[E:notes]

  11. 山形、山中の四国一バッテリーは不運にも
    21世紀枠に入りませんでした。
    過去何年(何年だったか忘れましたが)
    甲子園に出場していないことが条件で、
    ギリギリ出場していたため。
    高知大会で負かした明徳義塾が選抜に出場し、
    その明徳に負けたのが竹内君が投げた中京。

  12. 高校ラグビー、今年は第90回大会で神奈川は2枠、塾高は天敵?桐蔭とは当たらないようです。
    http://www.rugby-try.jp/game.cgi/1415
    ここまで、大学リーグ戦グループの強豪校の系列校を連覇して決勝に進み、
    決勝の相手も東海大系列校。
    (神奈川には対抗戦グループの系列校がないんですねぇ。)
    正月休みは、国立も花園もタイガージャージが見られるといいですね。

  13. 三ツ沢行ってきました。(ついでがあったので行くことが出来ました。)
    まずは、9年振り花園出場おめでとうございます。
    良かったですね。
    しかし、今日の戦いぶりを見た限りでは
    全国で勝ち進むのは大変なような気がしました。
    あと1ヶ月あります。
    花園で悔いが残らぬよう練習頑張って欲しいです。

  14. 大学ラグビー部のOBが言っていました。
    「桐蔭の選手が毎年戦力になっている。
    高校では悔しい思いをしているが、
    ほぼ希望の選手が桐蔭から入ってくれるのが
    ありがたい」

  15. 決定ですか!よかったですね。確か大学のラクビー部には、あのドラマの息子さんがいたような気がしたんだが。旋風を巻き起こしてください。ちなみに、甲子園グッズを扱っているあの会社で、花園グッズも(^-^)

  16. 文武両道さん
    コメントありがとうございます。
    早稲田OBの方のお話、その通りになりましたね。最近の選手たちは、良きライバルというのと友人関係をうまく両立させている印象があり、東海大の菅野くんとも斎藤くんを始め早稲田の選手たちはいい関係を築いているようですね。
    伊藤新主将のもとどんな戦いを見せてくれるか大変楽しみです。竹内くん、福谷くんもあの慶早優勝決定戦の経験を生かし、更にマウンド捌きに磨きをかけてくれることでしょう。だからこそ、この冬をどうやって過ごすかが大事なんだと思います。

  17. フレフレ少女さん
    コメントありがとうございます。
    さて、あの試合は確かに見所が多い試合でしたね。グランド上で繰り広げられるプレーの数々はもちろんのこと、その周りで動いているいろいろな選手、スタッフの動き、思いを見ているだけでも、なんだか心が揺さぶられる試合でした。
    塾高も含め、勝つだけでは得られないいろいろなものを考えさせてくれた一年でした。

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