報道と抑制とパニックと事実

東日本大震災、まだまだ予断を許さない状況が続いています。特に福島原子力発電所関連のニュースは固唾を呑んで見守っている状況です。
14:15 福島原発、炉心溶融の可能性
15:43 格納容器の蒸気放出、減圧を確認
ニュースに目を通していると、冷静に言葉を選びながら各社各局報道しています。
「放射性物質を含む水蒸気の放出」
「炉心溶融(メルトダウン)」
「半径10km以内の避難指示」
など。この時、どこまで正確に報道することが正しいのでしょうか。
実際に、

 政府は11日、同原発から半径3キロの住民に避難を呼びかけたが、12日朝に半径10キロへ拡大した。西へ隣接する川俣町の小学校などが避難所へ指定され、同町へ至る国道114号は住民のいわきナンバーの車が約950台、数珠つなぎになった。浪江町内は避難する車で渋滞したという。

ということも起こっているようです。最悪の場合、どの範囲までどのような被害が想定されているのか、そのことを報道することは無く、淡々と事実を描くか、困難に直面している住民を描くかという報道です。
そんな中、日経は3つの記事を出しています。
福島原発の安全策不発 圧力制御できず、被害阻止に全力

セシウム検知「燃料冷やすしかない」 今中京大助教


福島第1原発「炉心溶融が進んでいる可能性」 保安院

こうなった時、我々としては落ち着いて、出来うることを行い、そして祈るしか無いのでしょう。
報道は最近書いていた記事にもありましたが、こういった非常事態の時のスタンスは本当に難しいと思います。闇雲に事実を伝えるのか、それともパニックを引き起こさないために敢えて抑制するのか。こちらについても、祈るような思いでその舵取りを見るしかないですね。

「報道と抑制とパニックと事実」に15件のコメントがあります

  1. 自己レスです。
    福島⇔東京間は約250km=250,000mの距離。距離逆2乗則で東京の放射能量は福島のおよそ500分の1となる。

  2. 管理人様 ご無事のようで安心しました。
    私のほうは、帰宅難民になってしまいました。二度と御免です。(苦笑)
    文武両道様はコメントありませんが大丈夫でしょうか。
    電車が止まっただけで、大混乱。会社に待機。(冗談じゃない!)とはいうものの、東京を地震が襲ったら・・・・。雪にも弱いし・・・。
    被害者の方は本当にお気の毒だと存じます。津波の怖さをまざまざと見せつけられました。

  3. 進歩と言えば、津波警報が適切に出されたことで、間に合わなかった地域はあったにしろ、可成りの効果があったと思います。或は後から被害例が出るかも知れませんが、時速320kmで走る新幹線に脱線転覆等の事故が出なかった事は、JRの持つ地震感知緊急停止システムの効果に脱帽しました。
     多分、地震の揺れの強さに対しての土木建築物の耐震設計は可能であり、今回も可成りの効果を上げていると思っています。
     津波に対しては、未だ其の為の街造りの工学は全く出来て居ないと感じています。今回の津波の強さは、特別とは言えず、また、経験の乏しい地域に起った訳ではありません。最も自然に調和的な手法は、海岸近くの低地は利用しないことですが、それでは不便なので敢えてと言う事なら、そのための工学を造らねばなりません。
     海岸のコンビナートの火災は1964年の新潟地震以来の問題ですが、経済性だけが重視される分野の様な気もします。海岸に並べた原子力発電所のトラブルにはイライラしました。水に浸けて置けば一応安全なタイプの原子炉で,何故重要な緊急炉心冷却装置が地震後作動しないような設計になっていたのかと怒りを感じます。此れが、今後日本がエネルギー自給上の障害にならない事を祈ります。

  4. ようやく政局にしないという各党合意が出来たように
    見える。
    あのまま政局に各党がつきすすすめば
    未曾有の混乱、世界の笑い物になったろう。
    この試練は生まれ変わる政治のスタートに
    なるかもしれない。
    各党の提案はそれなりに検討に値いする。
    最優先課題は何か、
    ようやく気付いたようだ。
    政治家も国民も戦後復興の再現を!

  5. NHKで輪番停電の詳細は東京電力HPで
    と言っていたのでアクセスしましたが、
    アクセス不能です。
    果たして記者は確認して発言したのでしょうか。
    アナウンサーの質問に何気なく答えたとしたら・・・?
    携帯で連絡がとれず
    昔の公衆電話に殺到したように
    我が家では粗大ごみで捨てようとしていた
    黒電話を探して接続・・・・

  6. 実は恐ろしいことですが、
    2チャンネルのほうが、私の知り合いの工学、医学関係の方の警告に近いのです。
    公のメディアが歯切れが悪いのは、
    パニックを恐れているからかも・・・・
    関東軍が真実を民衆に知らせないままに
    自分たちだけが安全な場所に逃げてしまうかも・・・
    冷静な対応を求める政府ですが、
    「想定外」の事態を科学的に説明することが出来ない。
    出来ないと言えない・・・

  7. 被服管が溶けている事は,「水素が発生し、その反応で2棟の建物上部が爆発で飛び去っている事」から明らかです。また、1号炉が意識的に炉内の水素を放出しない
    のに爆発したことから、配管の何処かに亀裂がはいって居たと推測できます。3号炉は学習甲斐あって爆発しないかなと期待してましたが、これもほとんど同じ経過を踏み建屋が爆発しました。2号炉は上手く行くかなと見てましたが,まさか燃料切れでポンプが止り、空炊きになったとは!(何たる怠慢!)あくまで、燃料棒が水に浸かっている限り事故は起きません。今は2号が一番危ない状態です。

  8. 妹一家は関西に一時退避しました。悪化一方の状況で、果たしてどうすべきか…
    武士はくわねど高楊枝、が美しいですが。

  9. 三角ベースさん
    コメントありがとうございます。
    帰宅難民になってしまわれたとのこと、本当に大変でしたね。もともと、車で移動しているので、こういった時には助かりました。しかし、塾高の練習試合の記事にも書きましたが、信号が全く点灯しない中での運転もなかなか怖かったです。
    東京は高度にシステム化されてしまっているので、自然災害には弱いですね。なので逆に通勤者たちがちょっとやそっとの障害にはへこたれなくなったと思えます。何十キロもの道のりを歩く人々、そしてその人たちを沿道で応援しようとする人たち。タフですよね。
    津波の恐ろしさをこの地震ほど実感させたモノはなかったのではないでしょうか。爆弾というより、原爆の熱波が拡散した時の被害にも似た破壊力でした。黒い海が全てを呑み込む様は、映像だけで見ていても戦慄させられました・・・。

  10. 文武両道さん
    コメントありがとうございます。
    言われてみると、新幹線の事故が一つも起こっていないのは驚嘆に値しますね。原発も緊急停止まではしっかりと作動したわけで、こういった部分での技術はやはりすごいなあと感心させられます。
    原発の津波に対する脆弱性は、小泉内閣時に共産党の議員が指摘し、当時の二階経産相も対策を約束したそうです。ただ内閣が替わっていく中、その引き継ぎもなされずに過ぎたそうですから、残念です。その時にしっかりと対策を講じていれば・・・。
    物事、どうしても想定外のことが起こります。どうしても我々日本人は想定外の事態に弱いところがありますね。戦前には想定外の事態が欧州に起こっただけで内閣を投げ出した、国粋主義傾向の強い司法省出身の首相もいましたが。我々がこれから養うべき点の一つに、未知の状況での対応法が挙げられるような気がします。いかに不確実な情報の中から、本質を見極めるか。その中でいかなる対策を講じるべきか。是非とも検討したい項目です。
    原発問題はどうしてもわからないこと、目に見えないことだけに不安になりがちですね。自分も全然わかっていないのですが、取りあえず茨城県の放射線モニタリングの数値の変動で、何が起こっているのかつかもうとしています。報道されていませんが、きっと午前10時〜11時頃に何かが起こったようですね・・・。

  11. げんきさん
    コメントありがとうございます。
    今の状況下だと、絶対に大丈夫!と言い切れない訳ですから、リスク管理の観点から言って関西に一時避難するというのは、大いに合理的な行動だと思います。ただ個人の行動としては大変正しいと思いますが、それを首都圏全員がやったらパニック以外のなにものでもありません。これが難しいところでしょう。これを解決するには一にも二にも緊急冷却装置の再稼働だと思いますので、そうなることを心より祈っております。

  12. 牛乳や野菜の放射線量は問題なし、
    専門家、政府は盛んに言っていますが、
    そうであるなら出荷停止措置は不要。
    茨城に監査出張している息子の話では
    茨城での野菜生産は東京の消費量の多くを支え、
    停止になるとパニックが起きる。
    それに生産農家がつぶれてしまっては、
    解除後、東京への野菜が供給されなくなる。
    もし本当に大丈夫なら数値発表をすべきではない。
    何でもかんでも発表するというのも無責任。

  13. 誤った情報を流した東電が1日4回の記者会見を
    2回にしてほしい、というと記者から猛反撃をくらい
    撤回したという。
    1日2回にして精度をあげるべきだと思う。
    枝野さんに対する質問も記者の上げ足取りが目立つ。
    菅首相も一生懸命やっているのに
    批判ばかりされてイヤになるとぼやく。
    自ら野党時代、批判ばかりしていたくせに、
    と言われそうだが・・・気持ちもわかる。
    東電の事態は説明責任ではない。
    解決責任だ。
    東電副社長が今後の見通しは全くつかない、
    と言っているが本音だと思う。
    お金や救援物資が集まりすぎて処理方法に
    苦慮しているのが日赤の実情。
    急激な自粛で外食産業は倒産の危機。
    司令塔は政府しかなく、その政府が仮免の民主党。
    それでも民主党に頑張ってもらうしかない。
    とにかく今は批判はやめて解決に専念させてあげよう。

  14. ネット上の噂ですが、あのCMが、昨日で終了したとか。かわいらしい動物を挨拶と掛けて、なんかホッとするCMだっただけに残念です((T_T))
    さよなライオン〜♪

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