走塁は奥深いですね!

遅ればせながら、塾高野球部の皆様、神奈川県大会優勝おめでとうございます!!
準優勝と優勝の間には大きな溝があり、そこを飛び越えるのはどれほど大変な事か・・・。
春は1試合(横浜商業戦)+α(震災当日)しか見ていませんが、捕手が固まったのと、冬に地道な練習をみなさん頑張ったことがここに繋がったのかなと思います。あと谷田君の主将としての成長。まことに素晴らしい!ですが、これから関東大会、そして夏の予選が待ち構えています。良いところは伸ばし、修正点はしっかりと見つめ、備えて欲しいですね。
さて、今回の監督のM’s Talkは大変興味深かったですね!黄色と黒は勇気のしるし♪さんもご紹介されていましたが、横浜高校の応援板でも話題になったほど。ちょっと掲載してみます。

横浜戦2アウト1塁、慶應の攻撃。1塁走者は谷田。5番齊藤の打球はライト戦に。フェンス前で捕球したので2ベースは難しい。横浜の右翼手が1塁走者の3進(3塁に進むこと)を阻止することを諦めて、打者走者の2塁進塁を考えて2塁に送球。3塁に進もうとしていた谷田は直線に入らず、ふくらみをって3塁ベースに。3塁コーチャーの法性はすぐに一か八かのギャンブルに出る。本塁突入を指示。谷田もアイコンタクトで本塁突入。遊撃手は2塁ベース上でボールをもらい、本塁突入にちょっと驚いた感じで、慌てて(横浜はこの練習を多分しているので慌てていないと思う。慶應がやったのでちょっとビックリ程度だろう)本塁送球で谷田がタッチアウトとなった。積極的な走塁でただ走っただけではなく、色々な状況、相手チームの動きを察知しての3塁コーチャー、走者の判断は見事だった。練習ではいつも繰り返しているが、あの大舞台でやったのはさすが!こんな企業秘密ばらしていいのかと言われそうですが、野球の面白さを分かっていただけたら嬉しい。野球経験者と思っている人も気がつかない事はあるから楽しい。走塁は奥が深い。東海大相模に影響を受けている私です。でも塁にないと話にならない。

孫子にこんな一節があります。

虚実編
「それ兵の形は水に象る。
水の形は高きを避けて下きに趨く。
兵の形は実を避けて虚を撃つ。
水は地に因りて流れを制し、兵は敵に因りて勝を制す。
故に兵に常勢なく、水に常形なし。」
(訳)
戦闘態勢は、水のようであるべきだ。
水は高い所を避け、低い所に流れてゆく。
戦闘も、強固な敵を避けて、相手の虚を衝く。
水は地形に応じて流れを変える。
戦闘も、敵に応じて態勢を変えるべきである。
水に定まった形がないように、
戦闘にも定まった手(態勢)は存在しない。

まさに相手の虚を狙った走塁と言えましょう。その積極性は大変素晴らしいと思います。この積極性は是非とも忘れずにいてもらいたいです。と同時に残念ながらアウトになったとのこと。これもまた事実です。ここでは積極的に行って良かった!だけではなく、どういう経緯でこれを選択したのか?というのもまた大事かと思います。
その場面を見ていないのが大変残念ですが、自分としては「3塁に進もうとしていた谷田は直線に入らず、ふくらみをって3塁ベースに」はどういった判断経緯だったのかが興味あります。
1)3塁で刺すことを相手が諦めた、ないしは悠々3塁はセーフだとということを谷田君が打球あるいは状況から判断した
2)上記の内容を3塁ベースコーチの法性君が判断し、谷田君に伝えた。
どちらだったのでしょう?
そして状況は5回裏、3-0で塾高のリードという場面。「3塁コーチャーの法性はすぐに一か八かのギャンブルに出る。本塁突入を指示。谷田もアイコンタクトで本塁突入。」
この場面では
1)リスクを取ってでも突入させて点数を取りに行くんだ!(確率は40%-60%くらい?)
2)これだったら相手も油断しているから、高い確率で成功しそうだ!(確率は60%-80%くらい?)
3)慌てさせればミスるかもしれないから突入させよう!(確率は?)
こんなところが選択肢として挙げられる気がしますが、そのうちのどの判断基準で突入させたのでしょうか?
ここから後は現場も見ていないので、勝手な個人的意見です。
最初の走塁判断は1)も2)もあるべきだが、特に2)は必須でそれがしっかり早い段階で指示できていたかどうかが気になるところです。そりゃあ、ボールの行方を正面から見ることが出来る3塁コーチの方が、正確且つより早い判断が出来ますから。
そして、突入判断の場面ですが、5回裏で3点リードなのでリスクを取ってでも点数を取りに行こう!の1)だったら大いに結構で、ここに対しては特に反省する事も無いでしょう。もし2)であったのなら、どこが見込み違いだったのかを再検討すべきでしょう。3)だったら、上位校相手にそういった期待に基づく判断をするのは止めましょうとなるのでしょう。
今回の走塁はまさに孫子が言うところの「敵に応じて、(または状況に応じて)、態勢を変える」ことを志向していたかどうかが気になったのでした。
しつこいですが、勝手に脳内で考えて楽しんでいるだけです。でもこういったことを色々考えることが出来るのが野球の楽しみの一つだと思っています。
ブログのコメントだけでも随分楽しませていただきました[E:happy01]

「走塁は奥深いですね!」に13件のコメントがあります

  1. 立教1回戦、伊場君の当りで山崎君も2塁から生還。
    タイミングはアウトだったが、山崎君の
    回り込んでベースタッチが見事だった。
    東大1回戦
    1回表無死1、3塁での辰巳君の走塁。
    山崎君の一塁ゴロで本塁に突っ込んできて本塁でそのままタッチアウトになるかと思いきや直前でUターン。三本間で時間をかけて挟まれ1塁ランナーとバッターランナーを進めたこと。次の伊藤君のホームランに繋がっただけに渋い走塁。
    もし辰巳君が突っ込まなかったら2塁から1塁に
    転送されて併殺かも。

  2. 神奈川県大会準決勝、対横浜戦。横浜は洗練されたチームです。(目標が甲子園でしょうから。)ご指摘の本塁突入は、好走と暴走の紙一重、おそらく、相手の中継ミスを想定していたのではないかと思います。ボールがそれたり、中継でハンブルしたりと、自分的には、三塁ストップですね。相手のスキを見逃さないような走塁プレーは結構プレッシャーを与えられるもので、積極的な姿勢と理解しています。ただ、相手が
    相手だけに危ない面もあるのですが。
    塾高は相変わらずなのはバント。横浜は一回できっちり決めてくるのに対して塾高は・・・。
    東大一回戦1回表無死1、3塁で、三塁ランナーが三本間に挟まれて、タダブルプレーを防ぐのはセオリー通りで、一死二塁、三塁になるのが一番の理想です。本塁ですぐにアウトになってはランナーが次の塁をとれませんから、これはいい見本でした。ただ、その後本塁で憤死するのが多かったような気が・・・。東大の右翼手小柄でも肩は、よかったです。
    残すは、明治、早稲田、負けられません。

  3. 5月8日(日)
    JR東日本(13:00・JR東日本G)
    WIEN’94(13:00・慶大G)
    今日のオープン戦
    B軍はかわいそうに
    1試合しか試合していませんでした。
    でも大勝していました。
    今日は志村君に教えてもらってください。

  4. 迷った末に、JR東日本戦を観に・・・
    びっくりしたのは先発山形君、
    1、2番に辰巳、影山俊足左、
    ずらりと左打線。
    いきなり先制、積極走塁(ただしアウトも)
    送りバントなし。
    伊場君帯同せず4人の捕手を入れ替わり使う。
    やはり実戦で使える捕手がほしい・・・
    ただし5番伊場ではなく捕手8番では迫力不足。
    山形君5回1失点で合格。
    あと塾高甲子園コンビ四球、バッテリーエラー、
    タイムリーで4失点が不安。
    後半は伊藤君の代打に30番台の選手を
    使うなど30番台の選手目白押し。
    勝つ試合というより「試す試合」でした。

  5. 竹内、菊池、白村、福谷君は
    ほぼ合格判定なのか出番なし。
    野手も投手も追試を受けている感じでした。

  6. 明治OB
    「東大戦を観る限り、明治連敗と予想しています。
    野村が完封しない限り慶応には勝てない。
    初戦負ければ連敗。
    たとえ初戦とっても3戦目で負ける。
    慶応、立教、法政の打線は凄い。
    法政戦も心配」
    明治は、いつもながら謙虚ですが、
    そのしぶとさに泣かされてきましたから
    油断大敵です。
    なにせ、相手は六大学のエースですから。

  7. 早稲田OB
    「明治戦、江藤さんがどういう先発メンバーで、
    どういう選手起用をしてくるか楽しみです。
    昨年の江藤さんの就任以後、早稲田の試合の前後
    慶応の試合はすべて観ています。
     選手を試合、相手、状況に応じて活かす采配は
    早稲田も学ぶべきと思っています」

  8. 「阿加多の打撃センスは塾野球部ピカ1です。
    宮本は走攻守の総合力で六大学1です」(江藤監督)
    {長崎君の存在の大きさを一番感じているのは
    伊場君です」(志村さん)
     

  9. 慶応OB
    「早慶6連戦のとき学生だった。
    安藤1人の早稲田に対し、慶応は4人エースがいた。
    その時の監督が前田さんだった。
    絶対優位にあったのに負けた。
    当時、慶応は投打とも最強でいつも優勝候補だった。
    しかし在学当時優勝出来なかった。
    前田さんは志村、鈴木を擁して日本一になったとき、
    大学野球では2人エースがいればいい、と言ったが、
    プロ野球と違い頭数が多いと起用に迷いが出る、
    という裏が自分の体験からあったのでは?
    今、塾の野球部は投打とも最強と思う。
    ただ不安がるとすれば頭数が多すぎる・・・
    JR東日本を5回1失点に抑えた山形君も加わると
    明治戦先発、誰をもっていっていいのか?
    個人的には法政2回戦で田村君をリリーフした
    白村、福谷を新2本柱として明治戦に臨んでほしい。
    速球と変化球の緩急で打ち取っていた。
    四球の心配もない。」

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