民主党代表選、本命登場?

全く政策を発表することなく、たった3日間で国会議員の票だけで決めるという、そしてその方が日本国総理大臣になるであろうという摩訶不思議な民主党代表選挙ですが、昨日・今日とこんなニュースが駆け巡りました。

前原氏出馬で他陣営に衝撃 本命登場 小沢氏も危機感(From 産経ニュース)
菅直人首相の辞任表明から3日後の投開票と、短期決戦となった民主党代表選。前原誠司前外相(49)が22日夜の「凌雲会」(前原グループ、約50人)会合で出馬の意向を表明したことで、他の陣営は戦略の練り直しを迫られている。とりわけ、前原氏と支持層が重なる野田佳彦財務相(54)の危機感は強い。
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自由主義的な考え、外交・国防に対するしっかりとした意見、物怖じせず相手が誰であろうとズバッと言うなど、前原さんの考えは自分からしても共感できる部分は多いです。自民党の石破政調会長も「出馬が想定される候補の中では、(安全保障政策などで)前原氏は一番考えが近い」と指摘しています。そして、選挙の顔としてふさわしいと若手が推していることもあり、本命候補として一番日本国総理大臣に近い位置にいるようにも見えます。
でもはっきり申し上げて、自分は前原さんが日本国総理大臣になるのは反対なのです。
それはこんな理由ではけっしてありません。

石原自民幹事長「献金説明ない」前原氏批判(From 毎日JP)
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こういうただ単に政局絡みみたいな発言ばかりしているから、自民党も支持率が上がらないんだと思います。本気でそれが問題だと思うのなら、なぜより高位の菅首相に対して攻めきらなかったんでしょうか?
私が彼に懸念を抱く、というか恐ろしくてしょうがないというところは、彼は思ったことが正しいと思うと周りの情報の裏を取ること無く、またそうした結果どうなるかを考察すること無く猪突猛進、結果的に状況をより悪化させるということを繰り返しているからです。思想家としては評価できるのですが、為政者としては危なっかしくてしょうがないと思うのです。
ぱっと挙げるだけでも
○堀江メール問題(詳しくはこちら
なんであれだけ自信たっぷりに偽メールで突っ走り、折角上げ潮ムードだった民主党の勢いを止め、代表を辞任してしまったのだか・・・。
○尖閣諸島中国漁船衝突事件(詳しくはこちら
「領海の中に侵入し不法行為を行ったのだから逮捕するのは当たり前だ」とばかりに、早々に船長を逮捕したはいいが、対中国の戦略が練られておらず、結果的には船長を釈放し、中国に「尖閣は明らかに中国の領土だ!」と声高に主張させる結果になりました。実効支配しているんだから、粛々とその体制を作った方が(例えば工作物を作るとか)いいのに・・・。
○北方領土外交(経緯がこちらに)
こちらは逆に相手方が60年以上にわたって実効支配を続け、90年代ならいざ知らず資源大国として新興国となっているロシア相手に「不法占拠」と言えば、相手は「自国内を行って何が悪い」となる。それだけではなく、これを契機にロシア・中国・韓国の互いの利益が一致して、「日本は歴史を直視して、領土問題は我が方に理があることをわかれ!」と結束させてしまう始末。
この人はいわゆる「ケンカが弱い」人なんだと自分は思っているんです。いくら信念が正しかろうと、実現できなければ意味が無い。状況を結果的に悪化させれば余計にタチが悪い。それは鳩山さんの時にみんな懲りたはずだとおもっていたのですが・・・。きっと前原さんがなるんでしょうが、でも怖くて怖くてとてもなってもらいたく無い人なんですよね・・・。
ちなみにじゃあお前は誰を推すのだ?と言われれば、野田さんです。自分は大連立はすべきであると考えていますが、「正面玄関から辞を低くしてお願いする」と最初に発言したり、情緒に流れること無く財政をしっかり見ている点なんかに好感が持てます。それだけだと与謝野さんと同じなんですが、表現しづらいのですが大事な場面で踏み外さないように見えるのです。まあ、どうなるかはわかりませんが・・・。
いずれにせよ、次期総理が決まるまであと1週間程度なんですね。

「民主党代表選、本命登場?」に5件のコメントがあります

  1. 前回の総選挙から、これで三人目ですか。。あれほど、自民党政権の際にと。震災が起きて、選挙で空白を作ってはならないといいながら、未だに空白だらけ。 本当に、被災地の人の(身内にもいます)の事を考えいるのかと。それにしても、昔J党の派閥政治がそのままM党にあるようで…

  2. 関西では、すごいニュースが深夜に飛び込んできました。さて、明日の朝刊は、間違いなく差し替え?
    多分、前原さんの記事は、ぶっ飛び〜(-_-;)

  3. 僕は「政治」と「政局」をごっちゃにしていることが日本のマスコミのダメなところだと
    いつも思っているので、普段はこういう考え方はしないんですが…
    しかし今回ばかりはどうも、前原氏の立候補は仁義に反する、と嫌悪感を抱きました。
    前原氏の立候補で野田氏は面目丸つぶれになったわけです。
    この国難に仁義も何もあるか、と言われたらその通りなんですけど。もやもやしてました。
    独自さんの文章を読んで、ああ、なるほどって納得いきました。
    前原さんて周りが見えない人なんですね。
    だから本人に自覚があるのかないのかわからないですが、人も平気で裏切ると。
    政界なんてそんなもんですから裏切る裏切らないはまあいいんですけど、
    周囲が見えない、結果として経歴が傷だらけというのはトップとしては困ったもんです。
    そして相変わらず、何をしたいのかもわからない。
    手記を書いた野田さんは、賛否はともかく何をしたいのかはわかりますからねぇ。
    考えても仕方ないので、僕はウェーランド経済学の講義をしてた福澤先生と同じ心境で
    (と言ったら畏れ多いですが)、次世代の日本を背負う子供の教育に専念するのみです。
    進学教室なので合格させることが第一ではあるんですが、広い視野と深い教養を持って
    社会に出て行けるように、講義を工夫してます。講師の裁量に任せてくれているので。
    有難いことに、高校入試の範疇を遥かに超えるようなことも理解してくれる子達です。
    何だか最近は生徒たちに対して「君らが頼りだ、頑張ってくれ」と祈るような気持ちです。

  4. 黄色と黒は勇気のしるし♪さん
    コメントありがとうございます。
    さて、本当に言っていたことがそのまま返ってきているブーメラン政治になっていますね。(M→Jもそうですが、J→<もあります)
    6/2の合意の際に黄色と黒は勇気のしるし♪さんが最初に被災地のことではないことが書いてあったことに対して憤っていらしたのを覚えています。その流れは残念ながら続いているようです。それは政治家だけでなくマスコミも含め。相も変わらず小沢さん小沢さんって、結局自分たちが一番大事だと思っているのでは?と思います。前に書いたとおりの流れですよね。
    島田紳助のニュースも前原さん潰しのためにわざと流したニュースでは?なんて考えたりもします。小沢さんはともかく、C国は彼のことが嫌いですからね。
    いずれにせよ、なんとか早く被災地のまずは復旧に早く移ることが出来るよう、政治の力を発揮して貰いたいと思います。

  5. KahluaMilkさん
    コメントありがとうございます。
    「政治」と「政局」をごっちゃにしていることが日本のマスコミのダメなところ
    まさにその通り!だと思います。もう少し言えば、政局のみが政治報道と思っているのでは無いかと思えるところですね。代表選のマスコミの質問も小沢さんの話題ばっかりですし。
    前原さん、田中康夫さんは「口先番長」と呼んだそうです。田中康夫さんにいつもは共感できないのですが、この言葉はなぜかしっくりきました。
    若い人の育成に尽力されていること、本当に素晴らしいと思います。であると共に、その若い人を育てるためにも不断の自己の研鑽が必要かと思うと、人を教えるとは何と大変な、そして意義ある仕事かと思います。色々と大変かとは思いますが、頑張ってください!

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