竹内大助君と横尾君

昨日の試合、途中からようやく塾野球部の持っている力が発揮されたような流れになりました。
そんな中、我らがエースの竹内大助君がしっかりとゲームは作ってくれているものの、余りピリッとしない印象です。というのも自分が思うに、肝心な所のコントロールの精度がいまいち良くない印象なのです。決めに投げるとボールが上ずり、置きに行くと痛打されるといった具合に。
彼はこのオフ、とても身体をいじめ抜き、昨年と比べても明らかに身体が一回り大きくなっています。だからこそ、本人としてもなぜこうなんだろうと納得できない部分が多い前半のシーズンなのではないでしょうか。
自分が思うに、ブルペンとかで明らかに自分の身体の向上が感じられているからこそ、力みがどうしても出ているのではと思うのです。特に投げる前に手首の脱力がうまくいかず、力が入ったままなのでは無いかと思うのです。
これは、昨日の試合でタイムリーツーベースを打たれた時の投球フォームです。赤丸印のところにご注目ください。次の写真と比べて手首が立っているのがわかると思います。
Takeuchi1
そして次は最近自分が見た中では一番良かった印象の、昨秋の対明治大1回戦の時の投球フォームです。こちらはいい意味で手首がだらんとして、脱力できていることがわかると思います。
Takeutchi2
今の塾野球部全般に言えることだと思うのですが、テーマは脱力だと思います。脱力があるからこそ、動きにキレが出てくる。竹内大助君は少なくとも剛速球を投げ込み、バッタバッタと相手をねじふせる投球では無いはずです。力まず力まず、いかに投げる直前まで脱力して投げられるかが今後の鍵のような気がしました。
そしてなんとか試合を作っていた竹内大助君も、横尾君のエラーがきっかけで2点目を取られ、敢えなく降板することになってしまった時の写真です。自分に対する不甲斐なさか、竹内大助君が身体全体から青い炎をメラメラと発しながらマウンドを後にしていて、横尾君はそれを目で追っかけながらいかにも申し訳なさそうな仕草で見ています。何か両者の気持ちがひしひしと伝わってくるようで、とても胸が痛むシーンでした。
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横尾君だけが明らかに竹内大助君を見ています。「すみません!大助さん」って感じで。
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そして山形君が後続を抑えてくれると、何とも言えない表情で横尾君はベンチに戻ってきます。この時から彼からは「何とかせねば」という気持ちが発せられていたように思います。
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そして無死満塁と大チャンスを迎え、次打者の阿加多君と次々打者横尾君が江藤監督に呼ばれてアドバイスを受けています。リラックスしようとする阿加多君と、食い入るように監督を見る横尾君。両者の性格が表れたシーンにも感じました。
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そしてついに横尾君の起死回生の逆転3塁打が飛び出します。ここで自分がすごいと思ったのは、前の球がワンバウンドのボールだったこと。前の球がワンバウンドで、しかも満塁だと、次はワンバウンドが少なくコントロールも付けやすいストレートを打者は読む場合が多いと思います。しかし投じられた球はチェンジアップ。今季何度こういった場面でこの配球で塾野球部の打者が三振を取られたことか。しかし彼は、1回戦の記事で触れたように、バットのためを作り、そして身体が前に流れること無く堪え、なんとほぼ左手一本でレフトフェンス直撃の打球を打ったことです。連続写真なので見にくいかもしれませんが打った直後の彼の右手を見てください。バットを離しているのがわかると思います。これを一年生の春に出来るなんて、やはり彼はただ者ではないですね!
Yokoo_hit
握りの部分をこちらでもご覧下さい。
Yokoofinger
ちなみに送球ミスに関して言えば、やはりイニング間のボール回しからしっかりと1塁手の胸元に投げることを心がけていた方がいいと思います。ちょっと雑に感じる時もありますから。あのシーンではしっかりいこうといきすぎて間が空きすぎ、ボールが上ずってしまった印象でした。余裕があるからしっかりより、いつもと同じリズムで投げた方がミスが少なくなるかも知れませんね。
竹内大助君の立ち直り(敢えてそう書かせて頂きます)と横尾君の益々の成長を心からお祈りします。そして、あとの試合の勝ち点は全部取って逆転優勝に持っていきましょう。頑張れ!塾野球部。

「竹内大助君と横尾君」に21件のコメントがあります

  1. 志村君の指摘
    「竹内は低めのボールを根気よく投げること。たとえボールと判定されても四球をこわがって
    甘くいかないこと。」
    なかなか阿加多君を使えなかったのは、斎藤君と杉山君の関係に似ています。
    法政戦打てない下位打線で負けたことで阿加多、横尾の起用が当った連勝でした。
    東大戦は谷田君のフル出場、山形君、竹林君の先発もいいかな?
    明治の監督、「結局投手の経験の差が出た」という言葉、来年はこちらが言われますから。
    以後は優勝決定戦も予想され竹内、福谷の連投もありうるので・・・

  2. 横尾君のフォーム長嶋茂雄のフォームに似ています。
    マイナス思考から無縁のアグレッシブな心理も似ています。
    これまでの慶應の選手にあった「大事に行く」「まとまってしまう」ところと違います。
    他の選手はチャンスに横尾スタイルを学べ!
    志村君は投球については、
    「無死満塁でも甘い所に投げて走者一掃されるよりくさいところで押し出しのほうがいい」
    打撃については
    「無死満塁でゴロ狙いで当てに行くと併殺になる振り切ってこそ強い打球になる」
    と言っていますが、さすがです。

  3. 開成高校と東大が練習試合をしたそうです。
    大学と高校の練習試合は東海大と東海大相模の練習試合は聞いたことがありますが・・
    慶應でも大学と高校の練習試合はないでしょう。
    東北大など地方の旧帝大は東大との練習試合を楽しみにしているそうです。
    やはり東京六大学でやっているので勝負は別にして東大とやることで学べることが多いそうです。
    東大の監督が一緒に練習する仲間に野球強豪校の選手が一人でもいれば
    キャッチボールひとつとっても勉強になる・・・
    その点慶應は東大と同じ進学校が多数であっても野球強豪校の選手が
    高橋君、伊藤君、横尾君とか1人か2人であってもいるからお手本になる。
    進学校の選手でもお手本に学べるので2年あたちから伸びる。
    そう言えば高橋君とクリーンアップを組んでいた湘南高校出身の後藤君が
    高橋と一緒にやれたことが成長させてくれたと優勝したとき語っていたことを思い出す。

  4. 年のせいで視力が弱っているので薄いグリーン字が読めません。
    10位:伊藤君メジャー
    伊藤君メジャーじゃなく隼ですよね?
    10位と同じ黒にしていただけるとありがたい。
    近くの森のオオタカがグリーンの森にまぎれて見つけにくくなっているのと同じ。
    グリーンの背景は5月らしくてよいですよ。

  5. 法政OBによれば法政が慶應に連勝、明治が連敗したとはいえ、
    金光監督も最強のチームは明治を見ており、油断はない。
    慶應2回戦も藤本君のサードゴロで併殺の可能性もあった。
    あのエラーで負けたようなもので明治の戦力は過小評価していない。

  6. 監督からは)お前らはなめてかかれるほど強くないと言われて、みんななめていたわけじゃないと思うんですけど、どこかしら少し抜けていた部分があったと思います。(福富君)
    慶應スポーツも18残塁に苦言。

  7. 先輩の意地だ。4月29日の立大戦で初完封した早大・吉永や慶大の正三塁手・横尾ら、昨夏甲子園を制した日大三高の1学年後輩たちが東京六大学リーグで活躍中。それだけに「後輩には負けたくない。対決する機会があったら抑えたいし、打ちたい」と闘志を燃やす
    サンスポの明治山崎君の記事ですが、早稲田戦に期待!

  8. 朝日では、
    「序盤は伊藤さんのイメージを自分に求めすぎた。明治2回戦から自分らしくやろうと思った」
    山崎君のオープン戦からの不振はやはり精神的なものでした。

  9. 今日はむしろ第2試合が注目です。管理人さんもお時間があれば・・・
    法政石田君と明治中嶋君、石川君の右中軸の対決が注目。
    中嶋君は開幕前に腰を痛め不振でしたがようやく治ってきた。
    石川君は絶好調。
    石田君は横尾君には打たれていますから右には打たれる
    と希望的観測。
    慶應の先発にも注目。竹林君、山形君、竹内君のいずれで来るか?
    (昨日竹内君の5回まで、山形君のベンチ入りせず)
    昨日の選手起用は残りカード勝ち点狙いではなく連勝狙いの予行演習に見えます。
    攻撃型で先制、守備型で逃げ切りの先行逃げ切り・・・
    法政戦は慎重に守備優先でスタートして失敗したので

  10. 今オフィシャルTVを観ていますが、江藤さんの言葉
    「横尾は今までの慶應にはいないタイプ
    感覚で打つ長嶋茂雄に似ている」
    私と同じ印象!

  11. 畔上君、ほかの打者が空振りしていた落ちる球を見事にミート
    初安打こそ惜しくも逃しましたが、吉永攻略法を見せてくれました。
    新人戦でもホームランを打った吉澤君が満塁ホームラン。
    早稲田吉永、吉澤、
    明治山崎、関谷、高山の日大三対決が勝負を決めそうです。

  12. 吉永君は斎藤君タイプの技巧派そして球種も投球術も斎藤君より上。特にカーブが良い。最近は落ちる球全盛でカーブを投げる投手が少ない。カーブを投げるのは現役では竹内君。
    吉永君を指導している小宮山さんもカーブが得意だった。過去のカーブ投手で最も印象に残るのは金田と江川、ともに歴代屈指の本格派だが変化球はカーブのみだが緩急に実に効果的だった。ゆったりしたフォームからのカーブは芸術的な美しいフォームから内外角にコントロールされていた。
    吉永君、竹内君の魅力は元来苦手の筈の左打者の真ん中から内閣膝元に曲がるカーブの切れ味、これを見送らせてしまう。
    吉永君は自分では本格派のつもりなので小宮山さんから技巧派と呼ばれるのがイヤらしい。畔上君は実にうまく吉永君のカーブをミートしてアウトにはなったが吉永攻略の手本を見せてくれた。今度は高山君が打ち崩してくれることを願う。横尾君も「吉永を打てなかったら恥ずかしい」と言っていたから立教に連勝したあとが楽しみ。

  13. 吉永君の魅力は元来苦手の筈の左打者の真ん中から内閣膝元に曲がるカーブの切れ味、これを見送らせてしまう。
    竹内君の魅力は左打者の体にぶつかりそうなところから真ん中に落ちてやはり見逃させる・・・

  14. 早稲田では水沢高校の本格派佐々木君が登録漏れ、
    慶應では熊本高校の本格派酒井君が登録漏れ、
    登録漏れだと今年1年出場出来ないのか、今シーズンだけなのかは?
    かつて松尾君が登録漏れのあと翌年登録されて出場しましたが・・・
    早稲田の1年生は例年登録自体が少ない。
    慶應は女子選手は登録されているので出場可能。

  15. 吉永君に決め球シンカーを教えるなど高校時代師弟関係だった関谷君、
    吉永君には負けられない。
    日大三、広陵出身の選手がカギを握る早明両校、
    お互いの弱点を知っているだけに面白い駆け引き。

  16. 慶應が連勝するのは今の小室君の調子から出来るでしょう。
    明治が早稲田に1勝出来るか、1勝してくれれば早稲田に連勝すれば優勝。
    決定戦になりません。早稲田に3連勝するのは至難ですから。
    明治が勝つとしたら初戦の高梨君相手。
    そして山崎君が完投することが出来れば・・・
    岡君の不調から抑えを任せきれないのでリリーフは2戦目先発の関谷君。
    岡君を2戦目の先発で使えれば、打撃の面でも1、2戦強力になるが・・・

  17. 明大OBから
    「ここで早稲田を走らせると、吉永有原世代が8連覇。
    何が何でも明治、慶應で叩く。
    明治は捕手を高橋にして岡を復活させる。
    岡が福谷並みに抑えれば早稲田に勝てる」

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