まさに目からウロコ

こういった論説を書く人が軍事評論家として名乗り、一時期は自衛隊に強い影響力を誇り、元帥の異名を持ったとはとても信じられません。
ダイヤモンドオンラインはいつも見ているのですが、今回のコラムはビックリしました。
「対北朝鮮、対中国……彼我の能力も知らず
攻撃力強化を提案する“専門家”たちの危うさ」

と来たので、タイトルだけを見れば確かにただ攻撃力を強化するだけの論説は危険で有り、そこには補給なり外交関係であったり、基地の整備であったりと色々な要素を複合して考えなければいけない・・・みたいなお話しかなと思いました。
ところが読み進めていくと、「特定できないミサイルの位置」と始まって、あたかも自衛隊はわかりもしないミサイルの発射位置を特定出来るから攻撃しようと言っていて、それは専門家の罠にはまっているみたいな論旨です。それも得意げに。
びっくりです。本気で自衛隊はそんなレベルとお考えなのでしょうか?実際にこの前のようなロケット(一応)の発射の際の特定の仕方の自衛隊内でのプロセスを知った上で話しているのでしょうか?
そしてその後、第二次世界大戦で制空権が大事と学んだにもかかわらず、日本はわかっていない。中国軍が自衛隊の4倍の航空機を持っていて、すでにあちらに制空権はあるも同然だみたいな話しで、最後の締めの言葉が、

 南京軍区の戦闘機数も、偵察衛星の能力の限界も知らずに防衛を論じる“平和ボケのタカ派”と会うたび、「彼(相手)を知らず己(おのれ)を知らざれば毎戦必ず殆(あや)うし」との孫子の言を想わずにはおれない。

です。
しかもすごいのが、この連載が3回目ですが、1回目(1ヶ月前)には同コラム内で、

 中国空軍の数的減勢は極端で1980年代末には戦闘機・攻撃機約4500機を擁したが、今日では約1500機に減少、うち800機はソ連で1950年代に初飛行したMiG19、MiG21を中国で改装した物など、ひどい旧式だ。
 防衛省・自衛隊の幹部達も中国軍の数的減少を承知しているが、「戦力は量掛け質。数は減っても近代化で戦力は向上している」と言う。中国軍だけの戦力を見ればそれは正しいのだが、装備の更新、近代化は、よほど貧しい国を除いて、どの国の軍も行っているから大局的には打ち消しあう要素だ。中国空軍が最近配備しているロシア設計の戦闘機su(スホーイ)27シリーズ(中国名J11など)や国内開発の戦闘機J10は、日本が82年から導入したF15や、韓国が86年、台湾が90年代に採用したF16と同等で、中国空軍は近代化でやっと近隣諸国に追いついた形だ。

とおっしゃっていること。
いや、本当にこちらのコラムのタイトル通り「目からウロコ」でした(^_^;

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