公開授業「集中企業研究 富士フイルムホールディングス」を受講しました


昨日になりますが、慶應義塾大学ビジネス・スクールの公開授業ということで、「集中企業研究 富士フイルムホールディングス」という授業を受講しました。

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富士フイルムと言えば、創業以来の中核事業でありドル箱であった写真フィルム市場が2000年に入ってから急激にしぼみ、僅か10年で10分の1以下になるという言わば「市場喪失」といった状況となり、以前は世界のガリバー企業であったコダックも2012年には米国連邦破産法11条の適用を申請する中、強烈な古森CEOの強烈なリーダーシップの下で事業ポートフォリオの大転換を実行し、2016年3月期で過去最高の純利益を達成するに至っています。これがいかにしてなし得たものなのか、それは今後どのように生きてくるのかを、学生の1人が司会者の様な役割を担い、参加者で意見を出し合うといったものでした。参考に学生さんが富士フイルムの今までの歩みや、改革の道筋をプリントにまとめていてくれて、これがよく出来ており、大変参考になりました。

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最初は、いかにして事業ポートフォリオの大転換を行い、現状に適応をなし得たかという議題でしたが、司会のまとめ方が上手いのか、参加者の知恵が上手く出ていたのか、大変わかりやすい形に収斂しました。

古森CEOの強烈なリーダーシップ

社員全体に危機感を醸成する

わかりやすい言葉
・VISION75 「経営全般にわたる徹底的な構造改革」「新たな成長戦略の構築」「連結経営の強化」
・ナンバーワン、オンリーワン

インパクトのある対応
・社名から「写真」を取る。(以前は富士写真フィルム)
・横断的な基礎研究所を設立
・リストラで5000名、今までの営業力の源であった特約店の営業権を買い取る(補償をした上だが、すなわち関係を断ち切る)

ヒト、モノ、カネが以上のことを断行し、また成果が出るまで待つことの出来る資産をそれまでに保有できていたからこそ、実行できた。

続いての部でも富士フイルムならではのことを話しましたが、内容としては最初の部と重なることが多かった印象です。

その後富士フイルムの社員の方もお話しになり、ヒト、モノ、カネについてそれぞれこんな風にまとめられました。

ヒト 古森社長のリーダーシップ、社長を支える参謀、部長(高橋さん、中嶋さん、戸田さん)、本質を突き詰める会社の文化、強い危機感、新しいことをやる、(技術者が)ニーズを意識
モノ 棚卸ししたコア技術、富士ゼロックス、液晶事業(の重要部品を生産する子会社)、富山化学(画期的なインフルエンザ対策薬など)、化粧品など新事業の種
カネ 巨額な内部留保、安定的なキャッシュフロー

続いて企業変革のプロセスとして、Kotterの8段階プロセスをご紹介されていました。

1.危機意識を高める
2.変革推進のための連帯チームを築く
3.ビジョンと戦略を生み出す
4.変革のためのビジョンを周知徹底する
5.従業員の自発を促す
6.短期的成果を実現する
7.成果を活かして、さらなる変革を推進する
8.新しい方法を企業文化に定着させる

そして講師の先生からポイントとして挙げられたのが

1.富士フイルムとコダックの対比
2.新陳代謝を起こせるか否か
3.新陳代謝と進化した日本経営

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になり、ここで学んだ知見を今後に活かしていきましょうということで公開授業はお開きとなりました。パチパチ

さて、ここで討論しながら自分なりに感じていた課題が2つあります。

1.コダックとの対比で出てきていた言葉が「コダックは官僚的組織になってしまっていった」との下り。では、なぜ、そうなってしまい、また富士フイルムはそうならなかったのか。

2.市場変化を感じ取り、自らの基盤技術を見直した上でリフォームし、危機感を共有しながらメッセージを発し続け、事業構造の転換を図ったからこそ、富士フイルムは対応出来たとのことでしたが、多くの企業も同じような試みはあった。例えばソニーの90年代後半から今に至る流れでは、これと同じような取り組みがあったのに、なぜ違う着地点になったのか?(出井社長時代、ネット時代の到来への対応の必要性を社長がずっと唱えていた。ストリンガーCEO時代もサイロを壊してソニーユナイテッドを唱えていた)

こんなこともゆるりゆるりと自分の中で考察していきたいなと思いました。

こういった頭の体操や、意識への刺戟は大変良いものですね!

おまけ
授業終了後、学食で参加者の方々とお食事をしたり、キャンパスの中をちらりと歩いたりしました。これもまた懐かしくもあり、楽しかったのです(*^。^*)
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