今日、福島県相馬市に行ってきました

前に書いたことがあるかもしれませんが、うちの社員さんのお母様が今回の東日本大震災に伴う津波に呑み込まれ、なかなか落ち着かなかったようですが、今日告別式を行うとのことでしたので、福島県相馬市に行ってきました。
そして告別式の後、実際の現場に行って撮ってきた写真が以下のものです。
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○流された車がひとまとめにされています。
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○松林だったところから山側を眺めている写真です。以前は松が並んでいて、向こう側は見えなかったそうです。
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○こちらにもまた車の残骸が。奥の方に坂道が写っていますが、こちらを駆け上って逃げた人も多かったそうです。塀を補修するため型枠が組まれている部分も確認出来ます。
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○見ての通り何も無くなってしまっていますが、奥の方で作業している人たちも見えます。
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○手前に跡形も無くなった家の基礎が移っていますが、奥の方の家は無事なことがわかるかと思います。まさに運命の境目だった場所です。
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○建物上部の看板がもぎ取られたガソリンスタンド。看板の上の烏が印象的です。
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○倉庫も海の正面側が破壊されているのがわかります。どの方向から衝撃がかかったかがわかります。
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○周辺の方々の生活の基盤だったスーパーもこのように破壊されました。
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○コンクリートの電柱も、このようにあっさり折れています。
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○港の方に行くと転覆している船がまだまだありました。
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○こちらはようやく船を持ち上げて復旧しようとしていると思われる風景です。人も集まって、ビデオを撮ったり、見守っていたりしていました。きっとこの船の関係者なんでしょうね。こうやって復旧が一歩一歩進んでいるのでしょう。
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○ここは海岸から結構奥まったところなのですが、これだけの大型船が流されていました。足場を組んで、これから復旧作業をするところなのでしょう。
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○上の写真の反対側ですが、ボートが畦道に落ち込んでいます。
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○辺り一面焼け野原ならぬ津波野原。この光景もそうですが、動いているショベルカーの少なさが印象的です。
がれきが片付けられてきているとは言え、その災害の大きな爪痕はありありと残っている状況です。
そんな中確かにショベルカーが動いてはいましたが、4~5台程度。原発だ原発だと騒ぐ前に、やるべきことは他にあるのではと強く思いました。
そんなことを思っていたら、今日のNHKのBizスポでは、重機の免許を取ることを支援する活動の紹介が。マスコミも変な政局報道ばかりするのではなく、実際に今被災地に何が足りなくて、どういったことを国は、県は、市は、民間はやるべきなのかをもっと報道すべきだと思います。被災地のことなんか全然考えていなくて、政局ばかりに興味があるのは政治家というよりは、マスコミそのものなのでは?
私が思うに、何はともあれ、まずは「生活が第一(どこかの与党が確かこう言っていましたね)」なのだから、方針を決め、復旧作業にとりかかるべきです。例えばショベルカーが足りないなら、民間から借り上げれば良く、人員が不足しているなら、重機免許の取得の補助をしてあげれば良く、都市計画が必要なら、それを作成すれば良くといった具合に。マスコミも政局報道ばかりでなく、復旧に向けて何をすべきかに資する報道をいの一番にしてほしいです、例え視聴率が期待できなくても。センセーショナルに取り上げるだけでなく、つまらないかもしれませんが、地道なことを報道して貰いたいです。
7/6なんですが、会社の人を乗せて2時頃移動していました。ちょうどワイドショーの時間で、松本元復興相の失言問題と任命責任問題ばかり放送していました。しかし同時刻では国会中継もやっていたので、どうせだったら元ソースの方がいいやと思って聞いていたら「校庭の汚染土を作業するには夏休み期間が最適で、そこまでに終わらせないと」みたいなことのやり取りをしていました。そうすると会社の人が「へえ~、国会ってこんなことも話しているんですね」と感心した様子。そう思っている人は多いと思います。
国会での政局絡みばかりでなく、というかそんなのは小さな一コマにして、復旧・復興に向けて国会内で繰り広げられている真剣な討議こそを報道して貰いたいと切に思います。あの被災地の状況を見て、でも政局報道ばかり繰り返し、被災地の人には「政治は結局自分たちのことは何も考えてくれていないんだ。どうにかしてほしいよ。」みたいなコメントを取る時だけ話しを聞きに行くって、自分から見れば被災者を冒涜しているように思うのです。
我々はもっと被災地の今の状況を知るべきだと、改めて思いました。

「今日、福島県相馬市に行ってきました」に20件のコメントがあります

  1. こういう光景を目の当たりにすると、東北の球児たちが、野球は練習したいけど、そういう気分になれないというのもわかりますね。

  2. 今、段階的に警戒区域への一時帰宅が行われてますが、あの震災前に出した郵便物が戻ってきました。あの地震の直後、職場の仲間から『泥だらけの郵便をみたよ』と聞いたのを覚えてます。
    某高校の野球部の監督も、テレビのコメンテーターには呆れていらっしゃいましたが、そういった事を取り上げてほしいですね。
    いよいよ、大体の地区予選が今日明日開幕します。バラバラになった仲間、津波で命を失った仲間も沢山いるでしょう。ただ、選抜の宣誓にあったように、生かされた命に感謝して、この夏にかけてほしいものです。 今週、あのような事がありましたから、余計にそう思います。

  3. 貴重な体験を今後の人生に活かせそうですね。私の甥も(地方議員をやっているのですが)四月の統一地方選挙後直ぐにある被災地にこちらの野菜等を運び様々な声を聞いて帰って来ました。政治の不作為がもたらす数々の不都合を日頃から体感しているので、必ずこの声を仕事に活かしてくれると思っています。
    ところで田原総一朗著「原子力戦争」が注目を集めつつありますが、もう読まれましたか?

  4. ミスターといい石黒君といい流石ですね。塾高チーム谷田のみんなにも是非読んでもらいたい文章ですね。

  5. 馬好きな私。何年か前に、中央競馬会が馬事公苑にて愛馬の日というイベントにいった際に相馬野追分というものをみたことがあります。とても壮大で、戦国時代にいるような感覚にもなりました。今年は、残念ながら相馬での開催はないとの事。今、危惧されているのは、こういった伝統行事がなくなってしまうのではないかという事らしいです。ぜひとも、そういう事のないように願うばかりです。

  6. 一昨日、宮城県の白石まで出張したのですが、午前中で仕事が片付いたので、私もレンタカーを借りて被災地を見に行ってきました。
    仙台空港から海岸沿いに北上したのですが、塩釜辺りまでは管理人さんが見たのと同じような光景でした。当たり前のように船があちこちにひっくり返っていたり、電車が止まったままになっていたり・・・これだけでも相当ショックな光景でしたが、石巻辺りからはさらに凄まじくなってきます。そして、牡鹿半島の付け根を超えて女川港を臨んだ瞬間の光景は・・・言葉に表すことはできません・・・。 
    「被災地に元気を届けよう!」
    あちこちで聞かれる言葉ですが、こんな言葉を軽々しく口にしてはいけないと思いました。被災地は、関東に住んでいる我々が想像するよりも、数十倍、数百倍ひどい状態ですね。
    震災直後は、「興味半分で被災地を見に行くな」と言ったことが言われましたが、私は「興味半分でいいから現地を見に行け」と言いたい。 テレビで切り取られた絵を見るだけでなく、その場に自分自身の身を置いてみて、その空気、においを肌身で感じなければ分からないことが山ほどあるから。

  7. フレフレ少女さん
    コメントありがとうございます。
    「やる気がおこらない」・・・、確かにそうなってもおかしくない状況に感じました。仏教に「無常観」というのがあるそうですが、確かに世の中に絶対というものは無いんだと改めて思いました。だから何もしないというよりは、だから何かを為さないといけないのだと思えるように、自分もなりたいですね。

  8. 黄色と黒は勇気のしるし♪さん
    コメントありがとうございます。
    電波にはなかなか乗らない被災地の状況は確かにあると思います。この記事にある周りに足場が組まれた船。震災直後はこの船が道のど真ん中に横たわっていたそうです。そしてその横にコンビニエンスストアがあり、私が訪問した時は新装開店していたのですが、こちらも被災し、更には中にあったATMは壊され結構な額の現金が盗られたようです。
    泥だらけの郵便も、そこに込められた色々なものがありそうですね。
    だからといって悲嘆に暮れるのでは無く、おっしゃるように生かされている命に感謝して、前を向いて歩くしかないのだと思います。
    そしてこの状況に対していろいろな人が何かを感じ、何か行動する。ミスターも石黒君も上田監督も、何かを感じ、そして行動した。これが貴いのだと思います。自分も見習いたいものです。
    今回の件についても、社員さんからいろいろ聞く度に、家族というものの絆について考えさせられていました。

  9. kktfさん
    コメントありがとうございます。
    「政治の不作為」、これにどれだけ多くの方々が気付いていただけるかだと思います。彼らだって別に悪意があるわけではないでしょうし、菅さんだって彼なりに頑張っているのでしょう。俺は何も悪いことをしていない。そう思われているのかもしれませんね。
    でも「不作為」そのものが罪なんだと。未来の方向付けをすることよりも、今目の前にある危機に対して力を発揮できなければ、何のための政治か?ということだと思うのです。
    甥御さんにも是非頑張っていただけたらと祈るばかりです。
    田原総一朗さんの「原子力戦争」、まだ拝読したことはないのですが、面白そうですね!現在絶版になっているみたいなので、どこかで見つけたいと思います。
    きっと上田監督のことだから読ませているような気がしますが[E:coldsweats01]、チーム谷田の子たちにも是非読んで貰いたい一文でしたね、石黒君のブログ。

  10. 文武両道さん
    コメントありがとうございます。
    石黒君はただ見てくるだけではなく、ボランティア活動に参加しているところがすごいと思います。そしてそれをみんなに発信する。そしてただこちらの善意だけで押しつけるだけでは無く、相手の気持ちを慮んばかって行動することの大切さに気付く。本当に彼は行って良かったんだろうと思います。
    そうやっていろいろな輪が広がるといいですね。

  11. kasedonさん
    コメントありがとうございます。
    今回の大震災については、同じ場所で遭遇し、同じようなタイミングで被災地を訪問しているという、なんだか不思議なご縁を感じてしまうのは管理人だけでしょうか?
    まあそれはさておき、「興味半分でいいから現地を見に行け」には大賛成です。人間、やはり実物を見るといろいろなことを感じますから。いい話、泣ける話だけではない、その土地の雰囲気、状況を是非多くの方々に見て貰いたいと心から思います。
    「被災地に元気を届けよう」
    確かにそんな簡単なものではないと思います。ただそこで立ち止まるのでは無く、そうなることを祈って一生懸命に取り組むことが大事なのかなとは思います。
    但し「被災地に元気を届けた!」と本人が思わないようにしないといけないですね。それこそそんな軽々しいものではないでしょうから。
    被災地に立つと、被災地の方とお話しすると、本当にいろいろなことを考えさせられますね。

  12. 確か、甲子園予選展望号の辺りで、この本の広告をみてアマゾンで購入。だた、なかなか取りに行けず今日手にいたしました
    http://www.amazon.co.jp/gp/product/B005790MPM/ref=oss_product
    東北地方は、まだ優勝旗が行った事が無い地。今年こそ!!
    ちなみにP44には、昭和35年(32回大会)の秋田商業 対 慶応 の試合の記事があったり、
    P88には、秋田・能代高校出身(めいも~ん)。偉大なサブマリン!山田久志さんのインタビューも!!
    明日は、宮城でオールスターですね。由規くんとまーくんの先発。楽しみです。

  13. 黄色と黒は勇気のしるし♪さん
    コメントありがとうございます。
    ちなみにその曲だったり、紺碧の空だったり、我ぞ覇者だったりの作曲者の方、古関 裕而さんは、福島のご出身だったんですよね。
    この記事を書いた日、福島ICに向かう途中に「古関 裕而記念館」
    http://www.kosekiyuji-kinenkan.jp/
    が目に入り、寄ろうかと思ったのですが、仕事があったので泣く泣く通り過ぎました。
    そういった東北にゆかりのある方が作った歌が、東北の高校生達によって復興への想いを込めて歌われる。う~ん、いい話しですね[E:weep]

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