東京六大学野球秋季リーグ戦 対立教大 1回戦

秋のリーグ戦が今日から始まります。仕事帰りなので、ちょっと遅くなってしまいましたが、これからの塾野球部の猛追を期待しています!

なんのかんの言って、現在5回表、1−5で塾野球部は劣勢に立たされています。
5回表 この回から投手は山田君。三振、死球、盗塁で2塁、ライトフライで2死3塁。レフトオーバーの2塁打で1点、ショートゴロでチェンジ。1−6とリードを広げられました。
5回裏 旭君ショートゴロ、山本泰君レフト前ヒット、松本大希君レフト前ヒット、谷田君の時山本安君牽制でアウト。谷田君四球、横尾君はライトフライ。
6回表 ショートフライ、三振、三振で三者凡退。
6回裏 藤本君ショートゴロ、小笠原君も凡退の後、代打高馬君ライト前ヒット、堀野君レフト前ヒットで2死12塁としましたが旭君が見逃し三振で無得点。
7回表 この回から佐伯君、1死後連打で13塁となりますが、続く打者をダブルプレーに仕留め無得点。
7回裏 山本泰君ショートゴロ、松本大君1塁線を破る2塁打、谷田君レフトフライ、横尾君センターフライ。
8回表 三振、セカンドゴロ、レフトフライ。
8回裏 藤本君センターフライ、代打渡辺暁真君センターフライ、代打竹内君三振。
9回表 この回から加嶋君。ショートゴロ、レフト前ヒット、センターオーバー三塁打で1−7。更にライトオーバーホームランで1−9。サードファウルフライ、三振でチェンジ。
9回裏 堀野君セカンドゴロ、旭君ライトライナー、山本泰君サードゴロエラーで出塁、松本大君レフトフライで試合終了。塾野球部は1−9で初戦を落としました。
さて、初戦と言うこともあり、ちょっときついことも交えながらの感想を。
1)白村くんについて
多分白村くんは器用で、いろいろなことも割と早く出来てしまうんだと思います。だから練習でもいろいろなことを試しながらやっているのかな。また、結構一途で、春季の雪辱をはらすため、筋トレ等も相当頑張ったのかと。
でも自分が思うに、彼の一番の問題点は「再現性」だと思っています。写真を撮っているとよく感じるのですが、一試合の中でもフォームやリズムが結構変わるのです。これがボールにも如実に表れて、もはや変化球と言ってもいいのではと思うくらいの伸びのあるストレートを投げていたのに、急に球速はあるけど棒球のストレートになったりしているように思うのです。もちろん土台である基礎体力を付けることも安定性には欠かせないことだと思いますが、それより投球フォームとリズムを常に一定に出来るようにすることこそが課題なのではと勝手に思っています。
あと苦言を申し上げるなら、4回表の投球で先頭打者の2球目だか3球目だかにキャッチャーがボールを弾いたのを見た後、キレてしまったのはいただけないと思います。あの時「ブチッ!」と大きな音がスタンドまで聞こえてくるようでした(誇張が入っています)。そこに至るまでの経緯があるので、気持ちはわかります。2回のバント処理、3回の後逸による失点などが重なり、イライラがMaxになったのだと思います。でもやはりそうしてしまってはダメ。フォームにも如実に出ていたので比べてみます。
普通の時の写真です。ボールをリリースした後ですが、ユニフォームのKEIOの文字がまだホームベース方向に向いているのがわかると思います。
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それに対して、いわゆるキレた後のフォームですが、まだリリースしていないのに、ユニフォームのKEIOの文字が1塁側に向いてしまっているのがわかると思います。つまりリズムが早くなり、身体も早く開いてしまい、せっかくのしなやかなフォームが台無しになり、きっとボールも棒球になってしまっていたかと思います。
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きっと白村くんはプロで頑張りたいんだと思います。そしてそれが出来るポテンシャルを十分に秘めているように思います。だからこそ、「フォーム・リズムの再現性」と「動じない心」を意識して、自分のものとしてもらいたいのです。斎藤佑樹くんも高校2年生までは結構キレやすかったと聞いています。4年生の春もキレて、結局塾野球部に優勝をプレゼントしてくれました。でも活躍している時は、小憎らしいくらい動じませんでした。元の性格がいくらキレやすくても、ある意味臆病でも、何とかしようはあると思います。この試合を糧として、白村くんが再度羽ばたいてくれることを祈って止みません。
あと勝手なことを申せば、個人的には植田君がグランド、それも本当はキャッチャーとしてその場にいると、不思議と白村くんもキレない印象があります。プロということであればそんなことを言っていられないのかも知れませんが、白村くんの精神安定剤の意味でも、植田君のスタメン起用もご検討頂ければ幸いです。
ここで、家族サービスとしてお買い物に行かないと、人様がキレることを心配する前に、うちの奥様がキレてしまうので、続きはまた書きます・・・。
戻ってきました。さて、続きを・・・。
2)立教の澤田君の低めのコントロールがすごかった!
結果論を見れば、安打数が殆ど変わらないのになんでうちは1点・・・?と言いたくなってしまいますが、その理由は我らが塾野球部打線だけでは無く、澤田君の低めのコントールに由来するところも大きいかと思います。なにしろ低め一辺倒なのです。塾野球部の攻撃中は基本打者にピント合わせるので、自然と投球前のキャッチャーのサイン出しの時も見ているのですが、他の場合は上下にもミットをずらすのですが、お見事と言っても良いくらい低めギリギリにしか立教の捕手の平本君は構えません。これは何かの陽動作戦かと思いきや、本当に低めしか投げないのです。しかも殆ど変わらない高さばかりに。
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これでもかって感じですが、これくらいボールの高さが一定でした。天晴れな一年生投手であり、天晴れな一年生捕手です。塾野球部の投手陣にとっても、投手の基本は低めにしっかり投げることであり、低めに投げ続ける大切さのいいお手本になるのではないでしょうか。
3)チャンスでの旭君の見逃し三振
先頭打者として常にボールに食らい付き、そして出塁してくれる旭君。その姿からは自然と気持ちも伝わってきて、勇気もたくさん貰っているように思います。でも春からちょっと気になっていたのが、チャンスの場面で粘ってくれたりもするのですが、最後見逃しの三振という場面。きっとチャンスだからこそ、何とか後に繋げて、大事に点数を取っていきたいと思っているのかもしれません。もちろんその考えが決して間違っているのではないと思うのですが、クサイ球が来るとどうしても身体が硬直して、見送ってしまうのかなと思いました。あれだけしっかりとミートしてくれる旭君が凡打するなら仕方が無いとみんな思ってくれるはずなので、これからはどんどん振っていって貰えればと思います。
阪神戦でよく元近鉄の佐野さん(テカテカ投法と言ってわかる人はどれくらいいるでしょうか?)がつぶやき実況をしているのですが、伊藤隼太君の時によく「しっかり振り切らない選手は怖くもなんとも無い。隼太ももっとしっかり振り切らないと、全く怖さを感じない選手になる」みたいなことをつぶやいていました。チャンスの時こそ当てる、四球を選ぶのでは無く、しっかり振り切れる選手になってほしいですね。勇気を持って。
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4)内野陣での声出し
これはこの前のオープン戦を見た時も思ったのですが、普段の時は松本大君が大きな声を出して色々と指示を出していてそれはそれでいいのですが、松本大君が捕球に絡むと、声を出している人がいまいちはっきりしていないように思えるのです。勘違いであればごめんなさい。でも、4回の時の三宮君に替わった後の、前進守備でのファーストゴロの処理、あれはすぐに本塁送球していればあるいはダブルプレーが取れたかも知れないタイミングに見えました。下の写真を見て頂ければですが、この場合であればセカンドの堀野君が1塁のベースカバーに向かうことも大事ですが、まず指示を大声で出してあげることもまた必要なのでは?と思った次第です。
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5)頑張れ!4番と5番。
日頃からよく言われてしまう4番と5番(と6番?)。確かにスタメンでヒットを打っていないのが2人だけとなると、やっぱり言われてしまいますね。しかし彼らはまだ2年生であり、この下級生2人に重責を背負わせていることも忘れてはいけないと思います。勝ちたい気持ちをどうやって活かして、日頃の練習通りのスイングが出来るかが大事だと思います。
谷田君は、やっぱりチャンスになると力んでしまうのか、どうしてもスウェーして突っ込んでしまいます。彼には横浜の中村紀が後輩の梶谷に言ったという「バッターは、追い込まれるまで前に出されるようなスイングをしたら負けなんだ。ボールは黙っていても来るから、駒のように回って打つんだ」という言葉を贈りたいと思います。
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横尾君はコンパクトに振ろうとしている意識は感じますが、そのせいかフォロースルーが小さくなったように感じます。彼は軸はぶれることなく振っているので、後はどれだけ強く、しっかりと力をボールに伝えられるかにかかっているように感じます。
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6)堀野君、ナイスタイムリー&マルチヒット!
こういった試合展開でしたが、堀野君の粘りのバッティングも印象的でした。どうしても基礎体力なり、今までの実績なり、性格なりで自信を持ってチームを引っ張ることに多少遠慮があったようにも見えますが、この試合一つ取っても、しっかりプレーヤーとしてやるべきことをやっていると思います。湯本君だって、そんなに抜きんでた実力だったとは思いませんが、気合いと思い込みと広い視野で明らかにあの優勝チームを引っ張っていました。こういった実績を積み重ね、自信を持ってリーダーシップを発揮して貰えればと思います。
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それにして色々と書いてしまいましたが、この試合の負けが一番悔しかったのはもちろん塾野球部の方だと思います。シーズン初戦に悪いところが出て、そして一日振り返ることの出来る休みがあったことを吉として、今後の戦いに活かしていって貰えればと思います。まずは今回の立教戦でしっかりと勝ち点を取れるよう2連勝目指して頑張ってください。勝つぞ勝つぞ、慶應!

「東京六大学野球秋季リーグ戦 対立教大 1回戦」に8件のコメントがあります

  1. 負けに不思議の負けなしでした。大塚君心配ですね。多言は無用ですが、堀野主将の二安打一打点と六回旭君粘りの打席での「若き血」連射にチーム全員奮起してもらいたいですねえ。勝つぞ勝つぞKEIO!!!

  2. 応援席は点差が開いた割に元気だったように思いました。
    でも、チームは最初こそ「違うかな?」と思わせたものの、中盤から後半は春のシーズンと同じ雰囲気を漂わせていたような・・・・・

  3. 春は明治が初戦慶應に負けた後、恵みの雨で連勝した。明治は早稲田に大敗した後連勝した。慶應も明治に見習ってしぶとく連勝してほしい。唯一観戦出来ない予定だった昨日、私にとっても恵みの雨。
    期待しています。

  4. 旭君の見逃し、本人以上に応援席も悔しかったですね。
    堀野キャプテンのヒットは私も嬉しかったです。
    まだ始まったばかり。建て直せると信じて応援します。

  5. kktfさん
    コメントありがとうございます。
    おっしゃるように大塚君は心配でしたが、どうやら大丈夫そうです。試合中断中、球場全体が「大塚君、大丈夫か?頑張れ!」みたいな空気になっていて、山田君も声を掛けに行っていて、やっぱり学生野球っていいなあと思ってもいました。
    負けに不思議の負けなしはまさにというところですが、だからこそ課題点をおのおの見つけやすいとも言えると思います。しっかり修正して、明日からの試合に備えて欲しいですね。きっと奮起してくれることと信じています。

  6. B717さん
    コメントありがとうございます。
    旭君なら何とかしてくれるはず!って思ってしまうので、応援席としてもどんどんボルテージが上がってきますよね。上級生の立場になり彼の責任感の強さが、チャンスの時に彼を消極的にさせてしまっているのかもしれません。ここは応援で、そんな殻をぶち破って、思い切って振って貰えるように頑張りましょう(^O^)v
    春は堀野主将が怪我してしまいましたが、秋は元気よくプレーしてくれているだけでも春とは明らかに違います。きっと彼らが底力を見せてくれると信じています。これからも楽しく観戦したいですね(*^。^*)

  7. 文武両道さん
    コメントありがとうございます。
    いつもたくさんコメントをいただいているのに、ろくにお返事もせず申し訳ございません。いつも楽しく、また興味深く拝読させて頂いております。
    さて、そういえば春の明治はそうでしたね!個々の力という部分では5校それぞれに明確な差を見いだせない今季の六大学は、ちょっとした流れの変化で結果がどうとでも変わりそうなので、明日以降の試合に期待ですね。さすがに明日明後日は観戦出来そうも無いので、応援何卒よろしくお願い致します。

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