韓国の朴大統領の考えに対する愚考


今、お隣の国韓国では、朴大統領と崔順実の国政壟断問題に端を発した退陣デモで大揺れに揺れています。そしてそれを大々的に日本のマスコミも報道しています。

以前は、朴大統領が慰安婦問題で各国に言いまわる度に、ある種の不快感をもって報道していました。

また、中国の対日戦勝記念軍事パレードで西側諸国と呼ばれる国で唯一最高指導者が、習近平主席と一緒に天安門に上ったことも大きく報道していました。

一つ一つの事象を見て、報道が右往左往しているようにしか見えないです。

そうではなく、朴大統領の背景を考え、そして韓国という国がどこに向かおうとしているかを見る目こそが、隣国にいる我々が欲しい視点だと思います。

私の愚考をつらつらと書いてみます。これから書くことはあくまで自分の想像であり、本当にそうなのかはわかりません。こんな考え方もあるんだなという位の気持ちでお読みください。

朴大統領の政治家としての一番の重要テーマは北朝鮮からの侵略をどうやって防ぐかだと思います。

彼女は実の母親を北朝鮮から指令を受けた在日朝鮮人に暗殺され、実の父親の暗殺計画が北朝鮮で練られ官邸間際まで迫られたり、直接的な脅威を若い頃からずっと感じてきています。

そんな彼女が政治家となって、まずは金正日国防委員長と直接面会を北朝鮮で行います。そこでの人間関係を築くためです。そして一定の共感をお互いに感じたようでした。

しかし、やがて金正日国防委員長は病死して、金正恩氏が北朝鮮の最高指導者に就任。彼は冒険主義的に韓国に圧力をかけてきます。これに対する毅然とした対応を掲げ、朴大統領は僅差ながら大統領選挙で当選を果たしました。

就任後、北朝鮮に対しては、何らかの行動が無い限り門を閉ざし、冒険主義からの脱却を促しますが、動かず。

ここで彼女は、北朝鮮を動かすには一番影響力があると見られる中国を通じて動かすしか無いと踏み、中国との接近を図ります。一時期の蜜月時代、慰安婦での共同戦線などはこの狙いがあったからこそと思います。そして、天安門にも上ったりするわけです。

ところが、その後の北朝鮮のミサイル発射、核実験などが矢継ぎ早に実施されるにも関わらず、中国は何の影響力も発揮しません。というか、そもそもその気は毛頭無いと思うのですが(北朝鮮の核実験の報に接して思うこと)。

ここで彼女は中国に対して過度の期待を持つのを止め、アメリカと日本との伝統的な同盟関係を北朝鮮に対する抑止力にしようと転換します。それが、慰安婦合意であったり、アメリカが強く求めていたTHAADの配備であったりしたわけです。【防衛駐在官の見た中国(その30) -THAADの韓国配備-】と題されたコラムもご紹介します。

後から見れば、冷静になったこんな論説も韓国の新聞に出ていますが、当初からこういった目線で韓国内にて報道してほしかったですね。

ところが、中国からしてみれば、慰安婦合意は百歩譲れるとしても、THAAD配備はその高性能なレーダーが中国の防衛体制の探知に使われることに再三再四懸念を表明していただけあって、とても受け入れられるものでは無かった筈です。

そして、その上に今度は日本と一度は破談になったGSOMIAを締結するいう話が出てきました。これは中国、そして北朝鮮にとってはいよいよ看過出来ない事態となってきました。前回の李明博大統領の時、GSOMIA締結寸前になって突如のキャンセル。これも事前に中国が懸念を表明していた案件です。そしてその後、李大統領は突如今までの姿勢を変えて日本に対して強く当たるようになってきました。当時の野田首相が驚いたほどです。

そして、今まで韓国政界では周知の話とされる「崔順実の国政壟断問題」が突如大々的に報じられ、見るからにお金がかかっていそうなソフト路線だが見た目が派手な抗議デモが頻発するようになり、韓国政界は麻痺するに至りました。

ここまで来て、最初は国政壟断を許していた自分の脇の甘さを反省していた朴大統領も、真の敵とその狙いがはっきりわかったのではないでしょうか。

そして、日本とのGSOMIA締結を実行に移したのです。きっと、THAADの配備も急ピッチで進めようとするでしょう。

中国の新聞でこんな記事が出ていること自体、彼の国の意図を話しているようなものです。

大統領が今回のような問題で辞任を求められていること自体、違和感しか感じません。若者の受験勉強が大変なのに、大統領と特別な関係を持った人の娘が裏口入学をしたからといって、大統領が辞任すべきとは論理が飛躍し過ぎています。そうではなく、違う理由で朴大統領を辞任させたいと思う勢力の大きな力が、この事態を混迷させているように思えるのです。

繰り返しになりますが、これはあくまで自分の想像です。皆様も是非自分なりの見解を持って隣国の動きを見て頂ければと思います。マスコミの報道に流されるのでは無く。


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