「僕の才能は神さまがくれたんだから ちゃんと世のため人のために使いなさいって言ってたよ!」

すっかり忘れ去られていたであろう、このカテゴリー。
実は書きたい言葉はたくさんあったのですが、きっかけが掴めずになかなか書けずにいましたもので・・・。
で、久しぶりの言葉ですが、冒頭の言葉はのだめのコンセルヴァトワールでの10代の友達であるリャカ(TV、映画版では出てこないですね)が、のだめに普通の人のように過ごさないでどうして音楽をやっているの?って聞かれた時に答えた言葉です。正確には
「・・・・・・おじいちゃんが
僕の才能は神さまがくれたんだから
ちゃんと世のため人のために使いなさいって言ってたよ!
それにまあ やっぱ音楽がいちばん好きだし!」

という言葉です。これは自分はその前の巻でのだめがお星様に向かって言った言葉と対になっているのだと思います。その言葉はミルヒーと独創的かつ感動的なショパンのピアノ協奏曲を演奏した後、千秋じゃない人と目指してきたものに到達してしまったように思えた後逃亡して、エジプトでたまたま仲良くなった友達と演奏について話した後に出た言葉です。
「そーですよ・・・・・・
のだめ ちゃんとやったもん・・・・・・
ちゃんと正面から向き合ったもん
だから もういいでしょ 神様・・・・・・」

のだめは音楽と正面から向き合えと千秋を始め色々な人から言われ、「彼と共演するという小さな目的」のためにそれを自分なりに一生懸命やってきた。そして意と反して違う人とそれを成し遂げてしまった。だからこそ「もういいでしょ 神様」と言いたくなるし、逃げ出したりもしたくなったのでしょう。
自分の悦びのためというのも勿論ありますが、それだと自分にその探求心が無くなってしまった時に、燃え尽きてしまうかもしれません。
しかし、そういうところから一歩視点を外に置いて、「僕の才能は神さまがくれたんだから、ちゃんと世のため人のために使わないと」と考えると、また違ったやる気や使命感も湧いてくると思うのです。
そういえば西洋音楽は、元々は1500年くらい前は、神の作った世界の調和を知るための学問だったわけですから、こうなるのも納得です。さすがキリスト教国。
仕事をしている時とか、なんで自分ばかりがこんな大変な目に遭うのだろうと思うことは人には多々あるかと思います。それは最初は小さな思いであっても段々鬱屈してきて、こんだけ頑張ってもまだまだ頑張らなければいけないのか!と途方に暮れることもあるかと思います。そんなとき、近くの小さな事ばかりを気にするのではなく、「神さまが与えてくれた才能を、世のため人のために使」って、仕事に取り組んでいるんだと思えば、気も晴れてくるのではないでしょうか。
なんだかそんなことを思いながらのだめの最終巻を読んでいました。

「「僕の才能は神さまがくれたんだから ちゃんと世のため人のために使いなさいって言ってたよ!」」に8件のコメントがあります

  1. すっかりご無沙汰をしております。
    (…と前回も書いたような気がしますが…)
    何だかドタバタしているうちに、あっという間に月日が流れ…
    のだめのアニメを放映しているのに気がついたのは3月半ば。
    次回最終回!というときでした。
    BSフジでの放送も、既に半分…(泣)
    というわけで、最終回で、この台詞が出てきていたのをいきなり見てしまいました。
    今はただ、BSフジでの後半部分を見ながら、早く再放送ないかな~と願うのみ。
    ドイツ語で「職業」は"Beruf"ですが、これは神に呼ばれる、天命という意味なのだと聞きました。
    正に、神に与えられた能力を生かすのが自らのつとめ、という発想なのでしょうね。

  2. 5月 職業としての政治(マックス・ヴェーバー)
    6月 政治学(アリストテレス)
    7月 道徳の系譜(ニーチェ)
    8月 日本婦道記(山本周五郎)
    9月 日本建築の世界的奇蹟(タウト)
    10月 啓蒙とは何か(カント)
    11月 歎異抄(親鸞)
    12月 マルクス主義とキリスト教(矢内原忠雄)
    来月以降の私塾のテーマですが、
    5月のテーマは、まさに天職です。
    はたして政治家を天職とする気概が、
    今の日本の政治家にあるのか?
    私にとっては文部省や学校の規制から離れた
    私塾こそ天職!

  3. Beruf zur Politik
    政治とは、情熱と観察力とを同時にもって、
    堅い板に力をこめて徐々に穴をあけていくものです。
    すべてのものに直面して「それでも!」と
    挫折しない者のみが、
    政治を天職としうるのです。
    マックス・ヴェーバー

  4. 娘が帰宅して、
    「幼稚舎の子、2人とも素直でいい子だった」
    それにしても有名小学校の児童から、
    税理士のおじさん、
    ご三家の大学受験生、
    インターナショナル・スクールや
    在日外国大使館の子供たちまで何と幅広い・・・・
    ネイティブがなぜ?
    発音と文章を書くことは別問題なのだそうだ。
    そう言えば、妻が主宰する会では
    一橋の外国人留学生から「日本語を学ぶことが多い」
    とか・・・
    私の塾生は東大、早稲田卒の理系ばかり・・・
    彼らにとっては文系にとっては常識も?であり
    私との接触がなければ一生、お目にかからない類の本ばかり・・・

  5. > 夕方地上波でやっているものは?
    こちらは、実写ドラマ版の方の再放送です。
    原作の最終話部分がこのキャストで映画化されて、現在公開中(のはず)です。
    ちょうどこの映画になっている部分に相当する(のかな?)アニメが、1月からフジテレビで深夜に放映されていたのです…
    見逃したので凹んでいたのですが、もうDVDが出ているんですね。
    さすが人気作品!

  6. 今日の深夜、番宣・・・いや映画の宣伝番組があるようですよ。

  7. 慶應女子高のハープのアンサンブルに感激した奥さん、
    昨日はハープのフィンランドでの演奏会でお世話になった
    在日フィンランド人とシベリウスの社会人オケの演奏会に。
    これまたレベルの高い演奏にびっくり!
    江戸時代に日本の庶民がすべて字が読めるとびっくりしていた欧米人、
    今は、日本人がすべて?楽譜が読めるのにびっくりしているとか・・・
    文芸春秋の編集部の人から・・・
    「入社試験でクラッシックの曲がいきなり流れてきて、
    それを音符に・・・」
    音楽専攻の人はいないのに・・・
    私は数少ない例外組ですが・・・
    そういえば息子がお嫁さんを見つけたのは
    母校の演奏会だったとか・・・

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