たまたま見た国会中継にて

塾野球部関係のお話しを書こうという気持ちはたくさんあるのですが、ちょっとまとまっていないので、もう少々お待ち下さい。
今日仕事の移動中、たまたま国会中継を見ました。
それは衆議院予算委員会で、まずは社民党の阿部政調会長の質問の途中からでした。
ご存知かどうかわかりませんが、社民党は自分は余り好きな政党ではありません。
しかし、この阿部さんとのやりとりはなかなか良かったと思うのです。
巷で話題のTPPの参加問題についてを聞いているところからだったのですが、農業問題では高関税を課している作物は実は大して無く、後は順番の話しでは説きます。その上でアメリカでの自由貿易支援プログラムを例に挙げて、ただ開放しようと言うだけではなく、それに対応するきちんとしたプログラムを用意すべきではと聞き、余りわからないようなことを言われたら、ではちゃんと調べておいてくださいねと柔らかくお願いしていました。
そして、次に地域医療の問題を聞き、医学部の定員を増やすことが地域医療の充実になるのか?地域医療に実際に携われる人員を育成すべきではないか?それは診療科目を細分化した医者ではなく、総合医とも呼ぶべき医師を育成すべきだ。しかし、地域医療を教える講座も講師も明らかに少ないのが現状。1970年代に実施された政策の方が野心的であった。自治医科大学という制度も作ったが片山総務大臣は知事の経験も踏まえてどう考えるかなどを聞き、地域医療に携われる人材育成への予算投下について前向きな議論を交わしていました。
次に出てきたのはみんなの党の柿沢さん。しかし、この方は仙石さんが連合会長の人に会ったとか会わなかったとかをしつこく聞いて、虚偽答弁だの何だのをがなりたてる。そして、いわゆる尖閣ビデオについて、仙石長官が中国に報告するとか言ったという記者会見の話しを持ち出したはいいのですが、それが何月何日に行われたものであるかも説明出来ない。更に思いっきり主観で流出させて人が「英雄に祭り上げられるかも知れない」と聞き、仙石さんが「英雄視されるのはいかん!」と色をなして反論。正直言って予算の使われ方と余り関係の無いお話しばかりで、しかもお互い中身に乏しい論戦を繰り広げていました。
しかし結局マスコミさんが取り上げるのは、
【尖閣ビデオ流出】英雄扱いするな-仙谷氏 流出で色なして批判(From MSN産経ニュース)
自分も自分の意見なので思いっきり主観的ですが[E:coldsweats01]、この2つのやりとりを聞いている限り、明らかに阿部さんの方が予算の使い方を議論する、建設的な議論だったと思います。願わくば、変な言葉の応酬の場として国会を報道するのではなく、国の行く末と適切な予算の使途を話す場として国会を捉え、賞賛すべき議論は賞賛し、そうでないものにはそれなりの形で報道してもらえたらいいのにと思います。
国会中継、確かにインターネットで見ることが出来るのですが、もうちょっと上手い見せ方があればいいんですけどね。

「たまたま見た国会中継にて」に13件のコメントがあります

  1. ちょっと、流出というか、こんなのを見つけました
    ※内容とずれてすいません


  2. 自民党が自分たちがやられた手法、
    つまりマスコミと手を握って、
    政権を攻撃するだけの野党体質にうんざり。
    アメリカ、日本、
    2大政党制の不効率ぬりを一党独裁の中国は
    大笑いしていることでしょう。

  3. あの流出事件?(私は事件とは思ってないけど)
    神戸市内の漫画喫茶というのを聞いて。。店の外観をモザイクが掛かっていましたが見て。。。今日のサンスポの写真をして。。。。ドヒョーン!
    あそこだ!!行き付けの焼き鳥やの。。(汗)

  4. 「国の行く末」に暗雲が立ち込めていますねえ。今月の文藝春秋はもう読まれましたか?文筆家としての石原都知事の表現力にも今さらながら唸りましたが、早慶六連戦の年を揺るがした、60年安保闘争を回想する岸元首相の政治家魂には感服しました。当時まだ小学生だった私は「岸は戦犯宰相。悪い奴」というイメージに支配されていたことを思い出します。政治の一挙手一投足への注視、この時期は特に心がけたいですね。

  5. 黄色と黒は勇気のしるし♪さん
    コメントありがとうございます。
    いやあ、いいもの見せてもらいました[E:happy01]
    この新郎さんは早稲田の応援団のOBさんなので当然なのかもしれませんが、確かに結婚式で若き血を歌うことは割と多い気がします。実は3週間ほど前の日曜日に大学の後輩の結婚式に行ったのですが、その際なぜだか彼の勤務先(実はポポさんと一緒)の先輩の方に言われ、突然若き血→エールをする羽目に[E:sweat01]
    神宮でたくさん見ておいてよかったです。
    知っている場所がいきなりニュースに出てくると驚きますよね。自分もニュースに取り上げられて、初めて暴れん坊将軍が会社の近くに住んでいることを知りました。

  6. 文武両道さん
    コメントありがとうございます。
    自民党も谷垣さんがもうちょっとまともなことを言おうとすると、総務会あたりで「野党なんだから現実的な路線で話すのではなく、もっと攻撃してください」と言われるようですね。
    日本の政治に今一番欠けているように思えるのは、「愛国心」だと思います。国が大事、国益が大事と言うことが憚られる世界でどっぷり過ごしてきた世代だけに、どうしても国を第一に考えることが出来ないように思えます。もちろん個人一人一人の幸福があってこそだとは思いますが、国のために自分たちが何が出来るのかを意識せず、党利党略・党内抗争に走る彼らを見ていると、本当に悲しくなります。まず手始めに、党議拘束というのを無くしてみてはいかがでしょうか?
    マスコミは面白さを重視するのではなく、議論の中身の濃さを報道してほしいと思います。彼らだって、わかっているんです。でも、それでは視聴率が取れないと信じてしまっているから、朝鮮半島がきな臭い時に海老蔵問題にあけくれていたんでしょう。そう考えると絶望的にも感じますが、それでもいつかは変わってくれるのではと祈っています。

  7. kktfさん
    コメントありがとうございます。
    今更ながらですが、文藝春秋は読みました。岸さんの主義主張の堅固さは、さすが「昭和の妖怪」と呼ばれただけのことはありますね。結局戦後の経済発展のモデルケースは満州国だったとも言われていますし、開戦内閣の商工大臣を罷免されたのも東条首相に叛旗を翻したからとのことですから、芯の強さが感じられます。お孫さんに伝われば良かったのですが。
    あの安保騒動の時くらいから、政治家同士の論争が相手へのレッテル張りに移ってしまったように感じます。「デートも出来ない警職法」とか。それにしても相手の方の転向の話をもう少しうまく引き出してくれたら、なお面白かったように思いました。
    平和と唱えていれば平和になるのならそれは素晴らしいと思います。ただ現実がそうではないことは、数多の歴史が教えてくれています。だからこそ為政者たちには歴史を理解し、国際情勢に通じ、国民を説得する気概を持って行動してほしいと願っています。

  8. あごらさん
    コメントありがとうございます。
    興味深い記事のご紹介、ありがとうございました。最近民主党さんは党内抗争に忙しいようですが、誰もが「財源などはなんぼでもなる」「予算の組み替えで10兆円はひねり出せる」と言ったことに対する反省はされません。私は小沢さんに批判的だと思いますが、政治とカネについては極論を言えばどうでもいいと思っています。それよりこれからの国家経営を論じる時に、なぜ以前の主張から変節し、自助努力から手当政治になってしまったのか?政権を取るために、ただ甘言を弄しただけではないか?米国との協調を説いていたのに、成り立たない自立論を展開したのか?を、きちんと党内で総括してほしいと思うのです。
    きっと殆どの国民は民主党のばらまきを支持して政権交代を選択したのではなく、自民党政治の行き詰まりを打破してほしいとの願い、もしくは一度くらいはやらせてみようという軽い気持ちだったように思います。この前提には日本という国は、少なくとも暫くの間は先進国で豊かな国なんだろうという漠然とした考えがあったように思います。でも国というのは栄えもしますし、滅びもします。結局国を形作るのは国民一人一人な訳で、そういったリアリズムの欠如が今の状況を引き起こしているのではと思っています。まさに「この人民ありてこの国あり」ですね。

  9. (塾生の工学部名誉教授からの一足早い年賀メール)
    理系の首相の「ていたらく」に、同じ理系の私は
    恥ずかしい思いをしております。
    どう考えても出来ない事を、如何にも出来る様に言う
    のは、理系ではあってはならない事なのです。
    寧ろ理系は、逆に、希には成功することでも確率的に
    低いことは出来ると言わないので、文系の人がいらいら
    するのが普通と思って居りました。
    (私の返信メール)
    アリストテレスの政治学は、
    理想を高く掲げるプラトンに対して、
    出来ることからやっていこう
    という現実から出発しよう、という提言であったような気がします。
    鳩山さんが、外交や環境問題を
    かっこいいフレーズで始めたとき、危うさを感じました。
    ヘーゲルの政治哲学でマキャベリを高く評価していますが、
    当時のドイツの政治状況の混沌さをマキャベリが論じたイタリア時代
    と同様な状況と診て冷徹な現実的アプローチを試みる必要がある
    と指摘しています。
    福沢の文明論之概略に透徹しているのが、
    このリアリズムです。
    政治は国民に安易な夢を与えるものであってはならない。
    ゴールに着実に進む道筋を示す忍耐強さが必要と思います。

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