平成23年全国高校野球選手権神奈川大会 慶應義塾対日本大学藤沢

(内容を加筆しました 7/24 2:15)

2011-07-23 (by Eye-Fi)

(写真の一覧は上の写真をクリックして下さい)
いやあ、なんとも残念な結果になりました。
1)得点圏に走者を進めたのが1回、2回、3回、4回、6回、7回、9回とありましたが、得点となったのは7回だけでした。チャンスの時に力んでしまったか、それとも相手の投手のボールのキレが良かったのか、フライを打ち上げてしまうことが何度かありましたね。
2)結果的には三宮君で取られた3点がそのまま点差となりました。上田監督の早めの三宮君の投入は、正しかったと言うことでしょう。投げた5回〜8回のうち3回が先頭打者を出し、残りの1回も1アウトからヒットを打たれていましたから、ずっと苦しい投球が続いた印象でしたね。後から聞いたところによると、相当な股関節痛だったとか。今は悔しさで一杯でしょうが、将来を考えると無理をし続けて故障が長引くより、ここで休んだ方がいいよと野球の神様が言ってくれたのかも知れませんね。
3)舟波君が2回だけでしたが、前に見た時より良い投球をしていた印象です。前は踏ん張らずに踏み出した瞬間に投げてしまっていた感じでしたが、今日はしっかり着地してから投げていました。
4)山本泰君は最初の投球は残念でしたが、バッティングは良く、相手投手に一番合っていたように見えました。逆方向に強い打球を打っていました。最終回のバッティング、見事でした。5回裏の打球、あれが抜けていればなあ〜。相手のライトも好守備でした。
5)投手起用上仕方の無いところなのですが、もっと見てみたかった選手がショートの増田君。四球で出塁すると、思い切りよくすかさず盗塁。しかも、悠々セーフといった感じでした。ああいった足でかき回す選手がいると、流れを変えることが出来ますよね。彼はまだ2年生ですから、今後に期待したいと思います。
6)木村君はあれだけピンチの連続ながら、よくぞ苦心のリードをしてくれました。インサイドワークがすごくしっかりしている印象です。だからこそ、後はしっかりボールを捕ること。キャッチャーミットにまだ慣れていないところがあるのかもしれませんから伸び代も大きそうで、これからに期待ですね。彼も来年チームを引っ張っていく存在でしょうから。バッティングも右方向を意識したチームバッティングに徹しようとする姿勢をすごく感じました。次は出来れば右に「強く」打つ意識があるといいのかもしれませんね。
7)沓掛君の気合い、見事でした。7回の追い上げは2死ランナー無しから。谷田君の後に沓掛君が見せた執念のヘッドスライディングがチームに勢いを与えました。彼もまた来年があります。自分の持っている熱情をうまくコントロールし、元国連難民高等弁務官の緒方貞子さんがモットーにする言葉にあるように「熱い心と冷たい頭を持て」の精神でいけば、より頼りになる4番となってくれるような気がします。
8)谷田君は1年、いや3年間お疲れ様でした。ずっとチームの成績の明暗を握る大事なポジションでプレーし続け、その過度なる期待がゆえに苦労し、結果的には甲子園にたどり着けなかったため、どちらというと精神的に大変な事の方が多かったのではと思います。でもこの1年間、大所帯をまとめ上げる重責を担った主将の経験はきっと今後の人生に活かされてくるのだと思います。三宮君のところでも書きましたが、引き手の甲の痛みを引き摺ったまま無理を重ねるより、ここで一旦休んだ方がいいよと野球の神様が言ってくれたのかも知れませんね。それにしても、7回の打球はいい当たりでした。あのヒットがあったからこそ、最後まで食い下がれたのだと思います。
いろいろなことがあったようです。勿論怪我は残念であり、最高のコンディションで臨めなかったのも残念ですが、彼らの今までの功績が否定されるものでもなんでもなく、応援させて貰っている我々としては「ありがとう!」の一言に尽きます。
但し、いくらそんなことを言っていても現場の人たちからすれば、悔しさは尽きないでしょう。頂点を狙える力があると思っていたから尚更かもしれません。
それを晴らすのは、厳しいことを言うようかも知れませんが、ただ練習あるのみ。
誰もが知っている小泉信三先生の言葉が、きっと塾高野球部を叱咤激励し、また次なる高みを目指そうという気持ちにさせてくれることでしょう。
「練習ハ不可能ヲ可能ニス」
そんな彼らをまた、これからも応援していきたいと思います。
3年生の皆さん、今まで本当にどうもありがとうございました。
1~2年生の皆さん、この長い夏を乗り越え、秋にはもっと逞しくなった姿を見ることを楽しみにしています。

「平成23年全国高校野球選手権神奈川大会 慶應義塾対日本大学藤沢」に14件のコメントがあります

  1. コメントしにくいですが、9回裏無死2.3塁での谷田君、
    伊藤君とダブります。
    今回は大学のように継投で最後に三宮君という試合構想だったようですが、
    先制されてのエース登板は?
    春優勝すると夏は?
    東海大相模が戸塚に負けたとき、横浜の渡辺監督、
    「これで東海大相模が恐い、ずっと勝ち続けてくれるほうがよかった」
    優勝して第1シードになったのに
    初戦以外、強豪ばかり・・・
    まあ愚痴になりますので、このあたりで・・・

  2.    春季優勝校   夏の成績
    H22 桐光      ベスト16
    H21 横浜      ベスト8
    H20 相模      準V(北)
    H19 塾高      ベスト4
    H18 相模      準V
    H17 日大      ベスト4
    H16 横浜      優勝
    (急いで調べたので間違っていたらご容赦ください。)
    7年遡らないと春の優勝校が夏も優勝した記録に当たらない。
    神奈川で勝つ(勝ち続ける)のは大変ですね。 

  3. 渡辺監督の「春優勝しても意味がない。東海大相模はいいところで負けた」の発言。
    ご自身の体験もあったようですね。
    長崎の清峰が選抜に優勝しながら春は捨てて、夏に備えたとき、春季大会に何の意味がある、と話題になったことがあります。伊藤君の中京大中京も春圧倒的な力で勝ちながら、夏は負けてしまいました。
    心配なのは、これだけ早く負けて、谷田君など3年生はどこで練習するのかという疑問。
    大学には伊藤君というアマナンバーワンの同じ左打者がいます。来年彼が入るときには伊藤君はいません。せめて練習会には参加して伊藤君の指導を受ける機会があれば・・・と願います。

  4. 谷田君には高橋君のホームラン記録、三冠王、全試合全打席出場(高橋君と明治高田繁)
    を期待しています。

  5. 歴史は繰り返す!
    選手の皆さん、暑い夏、勉強に野球に本当にお疲れ様でした。
    12安打の両チーム、得点は2-5。
    野球の質が違うのか?部活の一環の限界なのか?
    「いつもいつも勝てんわな!」と言い放つ精神の差なのか?
    関東大会で好成績でも・・・・・・。
    大学で投手が成長できないのが懸念されます。田村、只野3年生
    白村2年生。
    まあ、最近は(甲子園を)期待しすぎなのかもしれませんね。
    沢山の写真ありがとうございます。

  6. 沢選手のお母さんが小倉さんから
    「勉強のほうはどうでしたか?」と聞かれて、
    「練習が忙しく勉強までは・・・
    でも勉強出来なくても、アメリカに行ったら英語勉強して弱音を吐きませんでした」
    文武両道を名乗っておりますが、塾高のように勉強もトップレベルの学校では
    野球校とのハンディは想像以上と思います。
    また秋の大会は試験との両立で大変ですね。
    大学でも日米まで出た伊藤君、福谷君の勉強はどうなんでしょう?
    教授が補講とか追試験やってくれたんでしょうか?

  7. 通い様の記事は、春を制したときに、神奈川高校野球ステーションをみて、いやなジンクスだなと感じてました。ここ数年の春関の各県出場校をみても、実際パンフレットをもらったやつを夏に出すと。ほぼ壊滅(;_;)
    それと、奇遇かもしれないが、今夏の大会は、次戦対戦校になるであろう学校と、同一日同一球場で試合をやっていたこと。これは、意外に痛かったかも(-_-;)
    三年生にとっとは、ちと早い夏休み。3年間野球に(もちろん勉強もですが)打ち込み、アチコチ痛めているところもあるかと思います。開き直りもなんとかで、ここは怪我の治療に充てて、新たなステージでの活躍をお祈りします。
    下級生は、恐らく恐怖?の北合宿。思う存分鍛え上げられて、縁起のいい、秋の関東大会山梨県大会で待ってます(ちと遠いなぁ〜)

  8. 私も悔しくて寝付かれませんでした。上田監督、選手諸君も!?
    好調を持続するのは2カ月・・・逆も真なり
    ということは2カ月後の秋は神宮で・・・
    あの明治神宮大会を制したとき、
    秋は強豪相手で新チームは無欲で、あれよあれよという間に全国制覇。
    谷田君には伊藤君、三宮君には竹内君、全く同じタイプの大学の先輩から
    早めに伝授してもらって、来春は初戦からのベンチ入り
    既に谷田君は木のバットを振っていると聞きました。

  9. 三宮君は股関節痛で歩けないくらい、
    谷田君は打つ度に骨折の痛みに耐えていたのだとか。
    三年の夏にピークを持って来れなかった悔しさは
    心中察するに余りあります。

  10. エースと4番が怪我をしていたとは・・・
    谷田君の四球は仕方ありませんが、三宮君のほうはトレーニングの問題なんでしょうか。

  11. 全く同感!
    甲子園よりも野球人生のため、ここで負けてよかった。
    2人には神宮があります。
    系列校であるゆえ仲間と全員で優勝のよろこびも味わえます。

  12. 10日は、神宮と日吉台は同時進行のようですね。
    神宮で東大戦の後、
    そのまま残って早明対決見るか、
    等々力へ移動して日吉・藤沢対決逆バージョンにするか・・・

  13. 10日。私は、入場式だけみて、黄色いビル→仕事[E:coldsweats01]その日は、仙台でも注目のカードがありますから、楽しみです。(五年前は、両試合とも生観戦で体験)

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